まるやまさんの感想、レビュー
まるやま
湊かなえにしては、あらすじには意表を突かれるような突発性はないように感じたが、何しろ人を惹きつける文章の書き方、読みやすさが凄い。同じ出来事に対して母と娘の捉え方の違いや、誰にとって何が既知の情報であったかの組み立てが唯一無二の著者であることに変わり無い。
湊 かなえ
現代において多数の人が掲げている推し。推しへの関わり方だけをしたためたこの1冊は、過言ではあるがしかし否定できない内容だった。しかし著者の言いたいこと、伝えたいこと、考えが、私には理解できていないのではないかという釈然とした懐疑が残る。著者はこの作品を通して、何を伝えているのか。
宇佐見 りん
FXを理解するには経験値が必須であると確信した。著者のやり方を網羅することは、FXを本格的に始める際にとても役立つ情報だと思う。ただ参入者に対して、FXを楽しいものだと思えるような魅力的な本ではなかったように思えた。
TAKA
世界の見方が変わった。翻訳を挟んでいるからか、表現が複雑で理解が難しい箇所も少なくなかったが、この7つの習慣を志して生きることで、自分のビジョン、見える世界、さらには周囲の人が変わるだろう。中でも第一の習慣が一番感銘を受けた。嫌な気持ちになる出来事があったとして、その否定的な反応を決めたのは自分であるということを自覚する考え、これはこの本に出会わなければ一生気づくことができなかった思想である。この先なにかしら悩みを抱えた時は、この本に立ち返り、もう一度さらに深く、理解し直したい。この先の人生で何度も読むに値する素晴らしい書籍。
スティーブン・R・コヴィー/フランクリン・コヴィー・ジャパン
自分の仕事は専門職なのだと思い知った。当てはまらないことが多い。ミスをミスだと認め、次同じようなことが起こらないように対策することが大事で、時にはツールを使って周囲と共有することが必要。(なんだ、全てやっていることだ。)なかでも、ウサインボルトが9歳の子供にかけっこで負けた時に、ニコニコしていた話が印象的だ。ミスをした場合には、自分の過誤だと認めたほうがかっこいい。
飯野謙次
短編集のため、印象には残りにくい。しかし、登場人物への興味が著しく無い状態にもかかわらず、ストーリーのみで読者を惹きつけられるのは天才としか言う他ない。
悲しくて温かいとても良い作品だった。アンさんのことを思うと、やるせない気持ちに涙が出てくる。キナコの魂の番は自分ではないと思いながら彼女の幸せのために動き、そして死を選ぶ彼の心情は、計り知れないものがある。彼にとっての魂の番はキナコではなかったのか。キナコの魂の番は、愛ではないのか。魂の番とは、何なのか。
町田 そのこ
取引先も上司もいざとなったら力づくで葬れるという謎の全能感(笑)。自己肯定感も高まり、性格も穏やかになり、タンパク食でダイエット効果もある。筋トレで人生を変える。
Testosterone/久保孝史
読みやすく、また終わり方がとても綺麗。登場人物全員に重大な役割が与えられており、どんな些細なことでも伏線となり華麗に回収してゆく様は見事。2人の少女の口調や思想の書き分けや、同じ事象に対する思考のズレも、しっかりと明示されていて理解しやすい。
湊かなえ
何が起こったのか全くわからない。フィクションとして捉えるべき作品なのか、ノンフィクションとして、出来事を心情の変化として受けとめるべき作品なのかが分からない。登場人物の気持ちの移り変わりがまるで読めない。文学的表現が多用されており、頭の中で再現できないところが多い。一貫して不思議な作品。一方で、すごく頭に残り、いつまでも心情を推察してしまう。
村上 春樹
仏教の教えを見出しごとに見やすくまとめ、生きやすくなるための考え方などを記載。書いてあることは納得できる部分が大半であったが、実際に実践するためのノウハウの記載が足りないように思う。当たり前の綺麗事が並べられており、その考え方になれるようになる術を教えて欲しかった。一つだけ頭を離れない言葉があるので後日追記。怒るというのは、他人への期待を裏切られた時に湧き上がる感情。初めから他人に期待しなければ、その感情は生まれない。
名取芳彦
スキー場を舞台としてさまざまな恋愛模様が描かれるが、登場人物全員が進行形で出会い、関係していく様子をそれぞれの一人称視点で描いた作品。こんな偶然があるものかと思いながらも、どこか他人事ではない人間の下心と単純さに惹かれる作品だった。宏太が桃美について嘘を話していることに対して桃美が看過できなくなるという終わり方が少々パンチに欠けて拍子抜けだったが、ゴンドラで始まりゴンドラで終わるのは構成的に面白かった。日田と桃美のこれからに期待したい。
東野 圭吾
インデックス投資(先進国や新興国などオールカントリー)と、国内債権のバランスでの投資を奨励。著者の実体験を2002〜2017年に沿って具体的に示しており、リーマンショックでのマイナス50%の損失を事細かに記載。暴落が起こった際、円高の影響を緩衝してくれる役割として国内債権を奨励(例えば20歳なら20%程度度の保持がスタンダード)。このために、年に1度のポートフォリオの見直しを必要とする。日本での具体的な証券会社や、投資の終わらせ方などにも言及しており、かなり実践的な書籍だと感じた。また、東日本大震災を受けて、被災時にはネット銀行は当てにならないため、メガバンクでの預金が必要。
水瀬ケンイチ
インデックス投資信託(著者が激奨するバンガード)に100%の生活余剰金を投資する。市場が暴落することは定期的に起こりうることなので、パニックにならない。アクティブファンドはまず勝てない。引退が近づいたら債権の比率を5:5まで増やす。引き出し率4%(年間支出の25倍の資産貯蓄)となれば経済的に自立したと言える。ドルコスト平均法は、インデックス投資においては無意味であり、むしろ投資に回していない期間が長くなる分マイナスであるという考えは常識を覆すもので驚いた。著者の言い分はすべて過去の統計と理にかなっていて、信頼できるものだと感じた。
ジェイエル・コリンズ/小野 一郎
会社勤めのさやかが行き倒れていたイツキを家に拾い、次第に恋に落ちていく話。甘酸っぱい恋愛と四季折々の野草の生活知識の塩梅がちょうど良く、読みやすかった。シナリオ通りのありきたり話ではなく、読んだ後に心が明るくなるような綺麗なハッピーエンド。
有川浩
資産運用には、増やす運用と守る運用とあり、やり方が違う。資産家の多くは守る運用をしているため、増やしたい人はやり方が違う。増やすための初心者にはFXがわかりやすく簡単だが、どの投資方法もトライ&エラーを繰り返してまず理解することが必要。いきなり大金を入れたり、売り手側の言うことを鵜呑みにすると失敗するので、データの読み方を理解して自分で納得することも必須事項。
投資についてのことを初心者でも分かりやすくかつ詳細に記載。本文も見開きごとに簡潔にまとめられており読みやすかった。投資についての基本的知識がある人でも読む価値がある。海外と日本のそれぞれの環境を知っている著者だからこその本であると思う。
高橋 ダン/向山 勇
自分は自分、他人は他人と線引きし、自分の欠点ばかりを見つける癖をやめる。ミスばかりの自分をそれが自分なんだなと受け入れる。 自分は自己肯定感が低いと思いこの本を手に取ったが、共感できる点が少なかったので、低い方ではないのかもしれない。ただ、周囲の人の素敵なところは、丸々あなたの素敵なところで、人は自分にある長所以外は他人の長所に気付けないという言葉に感銘を受けた。人の良いところを探すことはすなわち、自分を良くしていくことに他ならない。
根本 裕幸
自己犠牲を厭わず他人へ尽くす。他人へ求めることは自分から他人へ。他人が返してくれない時もあるが、神様へのポケットに入ったのだと考える。笑顔は相手も自分も幸せにする。 シスターの言葉を受けとるには私は若すぎるのかもしれない。シスターの考えを全面的に受け入れることは今の私には難しいが、他人への無償の愛を自己犠牲のもと注ぐシスターの真似から始めてみようと思う。
渡辺和子(修道者)
主人公帆高が、離島から東京へ家出して晴れ女ヒナと出会う物語。新海誠の作品は、RADの曲ありき感は否めなかった。音楽で感情や情景を表す作品だと思うので、小説版はやはりインパクトに欠けるように思う。あとがきでの、新海誠本人と野田洋次郎のこの作品への思い入れを見て、主人公の一挙手一投足にも意味があり、感情の機微すべてを考えた深い作品なのだと感嘆した。
新海 誠