まるやまさんの感想、レビュー
まるやま
かなり読みやすく、スラスラ読める。が、トリックがかなり安直で、種明かしに対する驚きは薄い。武史のキャラ付けは目立っているので、ドラマや映画映えを考えた作品のように感じた。
東野圭吾
光文社
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悲しくて苦しくて美しくて強くて涙が出た。最期には、死にたくないと思うことさえも受け入れて生を全うする。誰しもがいつか必ず直面する"死"を、醜く美しくリアルに描いている。後半にかけて、現実と空想を行き来する雫と同様に、読者もふわふわと振り回されるような描写が素晴らしかった。死ぬことを自覚してから後悔しないように、自分に正直に、かつ周囲を笑顔にできる生き方がしたいものだ。
小川 糸
世代別に例を出して老後資金にまつわる人生設計を行なっていて読みやすい。竹中正治先生は、龍谷大の経済学の先生で、数字的に年金や私的資産を算出しており、理論的に説得力があった。若年期は、最短で3年のドルコスト平均法を活用することで大暴落に備えること出来る。さりとて若年期よりも老年期についての人生100年時代の長生きリスクに対応する資産運用方法を詳しく記載していた。
竹中正治/岩城みずほ
生々しい現代の性的表現には虫唾が走る。正しい愛などなく、それぞれのかたちで愛が存在し人生が存在する。善し悪しはない。金井神父に関わる女性の愛や性的関係を通して感じる感傷を通して、金井神父の謎(亡き妹への愛)に迫る。現代のLGBTへの考えの多様性が色濃く反映。
島本 理生
自分に正直な人生を生きればよかった、働きすぎなければよかった、思い切って自分の気持ちを伝えればよかった、友人と連絡を取り続ければよかった、幸せを諦めなければよかった。終末期の患者のヘルパーの経験を通して著者ブロニーが学んだことを記した本書。お金や物に執着した人はおらず、愛を持って他人に接することが全ての帰着点だと感じた。他人から見ればどんなに不幸な人生でも、本人が幸せだと感じていればそれはもう幸せであり、自分の中の感情や愛情のコントロールが全てだと思う。ブロニーが看取った全ての先人たちに敬愛を。
ブロニー・ウェア/仁木めぐみ