komemoryさんの感想、レビュー
komemory
柚月ファン必読、感動感涙のエッセイ集。 作品にかける著者の思い、震災の想像を絶する体験談から、人生のバイブルと言っても過言ではないメッセージが届けられる。
柚月 裕子
おかげで音楽好きと政治家嫌いに拍車がかかったな。 七里さんお得意のどんでん返し、今回も期待通り!
中山 七里
著者ならではの、史実とフィクションを織り交ぜたアートミステリー。オスカー・ワイルドとオーブリー、メイベルのビアズリー姉弟3人の愛憎劇おみごと。
原田 マハ
いわゆるモキュメンタリーとして、なかなかにうまく構成されている。でも所詮モキュメンタリー、リアリティはそれほどなく、作りものの範疇からは出得ない。ほんとにあるかも知れない、と思わせてくれるとより怖さが増したかも。
背筋
手作り感が温かみを感じさせる特殊造形からCG技術に変わってきたことで、映画から離れてしまった自分と、登場人物たちの思惑を重ね合わせて読む事ができた。映画作成技術の変遷には言いたいことがあるが、本作でなんとなくその辺を匂わせている感じがしたけどどうだろうか。
深緑 野分
㊗阪神18年ぶりV!🐯 岡田阪神の勝因と常勝軍団となっていくための提言と課題。著者ならではの辛口でしっかり読ませてくれる。来年以降も今年同様戦っていけるか?
江本孟紀
知っているようで知らないキリスト教について、その歴史や教えを時にユーモアを交えて解説。ご自身の関連書籍もしっかり宣伝。どれか読んでみようか。📚
竹下 節子
実在した人物を主人公に、史実を織り交ぜながらぐっと引き込まれるミステリを創り上げてくれた。これまで知らなかった田中古代子・千鳥親子の活躍と行末。二人の存在感が素晴らしいだけに、最後は涙なしでは読めなかった。それでも、この二人の功績を知ることができたのは大きな収穫。
三上 幸四郎
かつて映画「ニ百三高地」で、仲代達矢扮する乃木希典が泣き崩れるシーンを思い出した。それがきっかけで好きな歴史上の人物の一人に。夫人とともに自決した陸軍大将の生き様が著者ならではの考察により、明らかにされている。
司馬遼太郎
史実とフィクションを巧みに織り交ぜて作品を創り上げる著者による感涙のストーリー。 架空の人物である加納重吉の存在が、実在したかのように取り巻く人物たちを、物語を支えている。
歴史上の女性偉人の中でも人気が高いジャンヌ・ダルク。農家の田舎娘がなぜフランス・オルレアンを救えたか。わかりやすい解説本。
池上 俊一
惜しくも今年亡くなった著者の力作。台詞の部分が多く、それでストーリーを追っていくイメージが強いのが気になった(これは著者の特徴か)が、徐々に真相に迫っていくところは早く次が読みたいという気持ちを強くさせてくれた。
鏑木蓮
重いテーマではあるが、著者の優しさが伝わる作品。命の重さ・生きるということ、著者なりのメッセージがジンワリと胸に残る。
中江 有里
司馬遼太郎「空海の風景」の解説本のイメージもあるが、取材を通して空海が現代人の心に今も生きていることが存分に伝わってくる。NHKスペシャルのDVDはぜひ見てみたい。
日本放送協会
金田一耕助もいいけど、由利麟太郎もぜひ!
横溝 正史
趣の異なる11の短編たち。「この本を盗む者は」のスピンオフが最も読み応えありだが、子どもが主人公の数編は著者の子供に対する愛情のあらわれか。 「御倉館に収蔵された12のマイクロノベル」には唸らされる🤔
犬好きなら感動的な作品ではあるが、現実的なことを考えると、あまり後味のいい話とは言えない。
原田マハ/村上たかし
純文学ショートショートの名手の作品集第2弾。様々なテーマでの作品の目白押しはその天賦の才を存分に感じさせてくれる。中でも「トコという男」にはしっかりハマッてしまった。山川氏の作品集、クセになること必至🌝
山川 方夫/日下 三蔵
ぜひ原田マハ版「風神雷神 Jupiter Aeolus」との読み比べをオススメ。謎の絵師と言われる宗達のそれぞれの作家ならではの描き方が楽しめる。
柳 広司
比較的コミカル系のシリーズ第2弾。重いテーマも多い著者にしてみれば、わかりやすいストーリーで閑話休題的な軽妙感。
創元推理文庫の乱歩全集にある挿絵は、昭和いや大正感が出ていて、乱歩の世界にどっぷりつかれる。一見何が描かれているのかわからないところがGood。明智小五郎が初登場する「D坂の殺人事件」をはじめ、「虫」「石榴」はまさに名作。
江戸川乱歩
ブランドには興味がないが、謎多きココ・シャネルと彼女を絡めた完成度の高い歴史ミステリー。本作は史実を絡めた歴史ミステリーの本質を極めていると感じさせる。
佐野広実
音楽小説とスパイ小説の融合。主人公・橘はどこか「ピアノマン」の雪祈に似た雰囲気を持っている印象を持ったが、音楽をやる人間はこのキャラクターが似合うのか。音楽教室の仲間や浅葉先生もそれぞれいいキャラクターで音楽好きには納得の作品。
安壇 美緒
PHPのプレゼント企画に当選してGET! 命名!「童話ミステリー」 ラストで「まさか!」とまでは言わないけど、どこかホッコリするお話が詰まっています。
PHP研究所
「孤独」「恥ずかしい」という言葉・イメージがキーワードのように出てくる。どこか自分との共通点が多いとも感じた。本好きな点も共感を得た。暗いけど自分もそうだからそれなりに楽しめるエッセイ集。
又吉 直樹
コミック「BLUE GIANT」のスピンオフ作品。ということだが、音楽小説として本作だけでも完成度は高い。ジャズの世界に浸れるだろう。ただし、主人公・雪祈のまわりを見下したような性格には最後まで感情移入できず。
南波 永人
障害レース界に現れた不世出のアイドルホース、オジュウチョウサン。これほど愛された障害馬もいないだろう。馬主・長山氏の愛馬精神が全編に漂っている。
長山 尚義
明智光秀、松永久秀、伊達政宗、長谷川平蔵、勝海舟。「思い通りにいかなかった男たち」。彼らはその「無念」を語る。中でも、長谷川平蔵の章はもっともそれが伝わってきた。
上田 秀人
爆弾事件というテーマ自体に目新しさはないものの、なかなかによく練られているし、女性作家ならではの視点で場面、台詞などがきめ細か。
伏尾 美紀
「鴨川食堂」が上賀茂に移転!? これまでとは趣の違ったストーリー展開、今後はどうなっていくのか興味が唆られる。「鴨川食堂おでかけ」という初めての試み(ファンサービス?)や「産大」の登場で思わずほっこり😊
柏井 壽
尾崎放哉の句にせきしろさんが独特の世界観でエッセイを添える。どこか自分とかぶるところもあって惹き込まれて郷愁。
せきしろ
SFの星新一に対抗して、純文学でのショートショートの気鋭。「ヒッチコック・マガジン」掲載の作品などは、ミステリ色の濃い作品も。ただただ夭折が惜しまれる。
宗達や遣欧使節の少年たちがハツラツと青春してる。彼らが目にしたであろう芸術を読者も共有してるかのようなストーリーも感動を呼ぶ。望月彩はマハさんの分身なのかも。
アートミステリーの名手による歴史青春小説。大半がフィクションだが、本当にあったかも知れないと思わせるリアリティ。
取ってつけたようなストーリーだけど、心が救われるような気持ちになるのは確か。優しくなれるし、勇気ももらえる。ほっこりしたいときはぜひ読みたい物語。
村瀬 健
大河ドラマなんかよりずっと面白い司馬流家康論。その生涯がついこの間まで生きていた人のように描かれる。
清張さん初期短篇集8篇。どれも傑作ぞろいで、すでに完成度の高い作品ばかり。今なお人気を博している理由がよくわかる。
松本 清張
テーマがテーマなだけに、非常に重いものが全体的に漂う。「約束」の真相はともかく、最後は多少は救われる。
騒動が起きた当時の混乱ぶりがよくわかる。また、主役の三人組(晋八・ましら・乙吉)が活き活きと描かれて、まさに活劇であった。
谷津 矢車
せきしろさんの「たとえ」る技術の高度さ・面白さ・目のつけどころの素晴らしさに脱帽。さまざまなシチュエーションで、一流大学を卒業した新入社員のように役に立つ……かな?
「書く」ことをテーマにした十編の短篇小説。短篇小説の名手といわれるだけあり、情景が(良くも悪くも)よく見えてくる。 個人的には「凶暴な気分」がお気に入り。仕事の鬱憤、誰でも溜まってますよね。「窓」は読後感、悪。「小説家の一日」はシリーズ化要望。
井上 荒野
日本ミステリー会の2大巨頭、乱歩と横溝。 彼らの功績と生涯。ここまで詳しい評伝はなかなかないだろう。
中川 右介
輪廻転生。前世の記憶があるということがこんなに不幸なことなのか、となんとも哀しい小説でした。きれいな、女性が好みそうなストーリー。荒唐稽になりそうでならない純愛ミステリ。生まれ変わっても愛する人を追いつづける、ドラマチックなお話ですが、著者のセンスのよさを感じる良作でもありました。 直木賞受賞も頷けるな。
佐藤 正午
才能と環境と、そして仲間に恵まれ、病を得てもそれらがしっかりフォローしてくれる。 いい音楽をありがとう。楽しいステージをありがとう。改めて音楽の素晴らしさを伝えてくれました。
金子 隆博
自由律俳句といえば山頭火と放哉。哀しい生涯を送った彼らではあるが、その句は哀しいものばかりとはいえず、その世界観を充分堪能できる。金子さんや又吉さんの解説もわかりやすい。
金子 兜太/又吉 直樹
前半は競馬サークルの人たちの様子や苦労がよくわかり、後半になるとミステリ色が色濃くなる。ミステリとしてはオーソドックス。
本城 雅人
いかに清張作品が映画・ドラマにフィットしているかよくわかる。もちろん原作の完成度はピカイチ。米倉涼子インタビューでは、その悪女ぶりが清張ドラマと相性がいいのもよくわかる。
新潮文庫
あるあるで人気の全自動さんによる、文豪の名作をわかりやすくマンガで紹介した全世代で楽しめる作品。各作品のあらすじがスッと入ってくる。国語の教科書の副読本にピッタリでは。
山田全自動
小説、エッセイ、短歌とバラエティにあふれた文学ムック。タイトルからしても、なんとも不思議な作品がずらり。 特集は「本がなければ生きていけない」!私のことではないか!!
西崎 憲
ある男の人生。紆余曲折。昭和・平成・令和と時の流れを経てここまで翻弄される人生。 リアリティ十分だし、テーマとしては地味だが、読者の心を掴むのがうまい。期待どおり。
真保裕一
歴史小説を読むなら司馬遼太郎。著作によって魅力を伝えられてきた歴史上の人物がわんさか。ドラマ化・映画化された作品はもちろん、それ以外にも手に取りたい作品の情報がたっぷり。どれをとっても伝わってくるものは果てしなく重厚。
平安の世から武士の世への移り変わる時代を生きる人たちの心情を描いているが、情景はよく伝わってこなかった。読み込み不足か。
澤田 瞳子
古風な印象さえあるタイトルに対し、さすがは史上最年少の乱歩賞作家だけあり、軽いけどストーリーはしっかり、テーマの選択や構成も新人とは思えない程うまい。先行きが楽しみな作家といえる。あとは本作が最高傑作にならないよう、進化していくことを祈るのみ。
荒木 あかね
憧れの細川ガラシャ。ますます魅力ある女性に見えてきた。父・光秀ともども、歴史上の人物の中でも非常に愛すべき存在。
山田 貴司
8篇からなる短編集、それぞれにいえることは、読後感の悪さ。著者の持ち味といえる。 どれも救いようのない絶望感が漂い、それでも次の作品を期待してしまう中毒性。これも著者の持ち味。著者のこの世界から抜け出せない。
佐藤 究
ノンフィクション小説だけあって、人物や馬名はすべて実名で読みやすい。小説としてみるとあまりにも順風満帆で物足りなさもあるが、今後はノースヒルズの馬を応援していきたくなるサクセスストーリー。
球団オーナーから見たプロ野球の歴史。ある程度の球団の変遷は知っていたが、大変詳しく綴られ特にプロ野球の黎明期〜戦前から戦後間もなくの頃のオーナー、関係者たちの苦労、そして記憶に新しい近鉄・オリックスの合併、楽天vsライブドア、村上ファンド……これまでの目まぐるしく変わる親会社のエピソードは経営学の観点からも勉強になった。 予想はしていたが、やはり著者も阪神ファンでしたね🐯
この本は、又吉さんとヨシタケさんの感性に包まれ、笑いあり、涙あり、ブラックあり、??ありの、本を読むとは?を考えさせてくれるいわば人生の片隅においておきたい、何度でも読みたくなるバイブルといえようか。
又吉 直樹/ヨシタケ シンスケ
「松方コレクション」を巡る松方、田代、そして日置の思い。その苦労は三者三様だが、行き着く先はひとつ。史実をもとにしたフィクションだけに、説得力十分。近代史の勉強にもなる。「バカヤロー解散」でおなじみの吉田茂がなかなかいい役どころになっているのもいい。そしてラストは感涙必至。
歴史探偵の昭和史エッセイ第3弾。日本軍のリーダーシップ論、ドイツ論とドイツ漫遊記、そしてなぜか大相撲談義。軽妙な語り口が心地良かった。
半藤 一利
写楽の正体の謎解きではなく、正体は最初から開示しておいて人気を博してから姿を消すまでの曲折を描いたところが新しい。
野口 卓
読了後、自暴自棄という言葉が脳裏に残った。好きになった人、友に裏切られ、目指したことが思わぬ方向に行ったことで目標を失い…青春時代に誰もが陥る暗闇をミュージシャン兼作家ならではの物語を披露してくれた。一度失った光も最後は立ち直る兆しが見えて救われる。
黒木 渚
毎度おなじみのストーリーながら、今回も胸を打つ家族の物語が6つ。食べ物にまつわる思い出というのは生きていくうえで欠かせないだけに、心に残るんだな〜と。 「フィッシュアンドチップス」が食べたくて仕方がない今日このごろ。
柚月ファンには答えられないサービス満点の短編集。著者のよさがコンパクトに詰め込まれている。ブラックなものから、時代物、ユーモラスなもの。そして忘れてはならない佐方貞人シリーズのスピンオフでしっかり締めている。長編でこそ著者のよさが光るとの意見もあろうが、短編でも少なからずそのワールドを覗くのもオツなものである。
柚月裕子
自由律俳句を楽しみたい人は、ぜひ本作を含む3部作をご享受あれ。しかしまぁ、世界観が二人と近いものがあることに改めて驚嘆(個人的なことでスミマセン😜)
せきしろ/又吉直樹
「同調圧力」の恐ろしさ。リアリティも少なからずあって、その恐ろしさが胸を打った。 自分なら圧力に同調するか?するだろうなぁ。
佐野 広実
「泣ける小説」を期待したが、期待外れ。 それでも「皿屋敷の真実」と「カスドース」は泣けはしないが違う意味で面白かった。 タイトル「なみだ」は少し違うような気がしたが。
細谷正充
TBSラジオ「伊集院光とラジオと」の1コーナーから生まれた自由律俳句の本。(番組は終了)リスナーさんたちの作った自由律俳句に笑いと涙のエッセンスがしっかり。皆さん実に上手い😄
伊集院 光
人気馬・ステイゴールドをモデルにした、馬を愛する者たちの感動巨編。競馬用語の解説もさり気なく盛り込まれ、競馬初心者にも優しい小説。競馬に詳しければモデルとなった馬や人がわかって、より楽しめる。
馳 星周
岬洋介シリーズの中ではトップクラスの面白さ!実在する全盲のピアニストや全聾の音楽家のフリをした詐欺師を意識したであろうところもいい。岬洋介の登場がなかなかにもどかしいところだが。 当シリーズ、まだまだ続くようなので、期待感がさらに高まります。
二人と異様に世界観が近いことに驚く 自由律俳句に生きがいさえ感じる BSよしもと「又吉・せきしろの何もしない散歩」と併せて読むのがツウ
春が来て自由律俳句にハマる ふたりの句を読みちょっと涙ぐむ カキフライはあってほしい
由比正雪の乱、慶安太平記について勉強できました。こういったいわばマイナーな史実を取り上げる著者のセンスに拍手!
真保 裕一
なぜ両チームが人気を二分するほどのチームとなったか、大阪vs東京の図式と考察が面白く書かれている。メジャーリーグやJリーグにも似たようなライバルチームは存在するし、それらとの比較も興味深い。将来的なプロ野球のあり方に関する記述も同感できる部分が多かった。 しかし、こういった本を出版する大学教授って阪神ファンが多いよね?
橘木敏詔
私が西洋絵画に興味をもつきっかけになった原田マハさんと「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリさんの濃〜い対談。 あ〜、美術館に行きたくなってきた〜!
原田マハ/ヤマザキマリ
たかがタレント本と侮るなかれ。 石井さんの音楽に対する考え方はもちろん、また震災を通じて自分は何をすべきかを真剣に考えているということがよくわかる。ステージに、曲作りに、普段の振る舞いからは伺い知れない真摯な取り組みがここに'米'られている。
石井竜也
さすが元記者だけあって、文体も読みやすいし、いわば「新聞記者のお仕事小説」的な要素も感じられる。もちろんリアリティがあるし、実際の現場はこうなんだろうな、と感じさせられる。(でも著者の作品は野球小説の方が好きです)
教科書では決してお目にかかれないボールゲーム(球技といった方がしっくりくるが)の日本史。🏀⚽⚾🏉🏏🏑🎾🏓……毬杖なるものを初めて知った😲
谷釜 尋徳
著者の医療ミステリも読み応え充分。直木賞候補も頷ける。 でも、西條医師はガミさんや日岡、佐方貞人のキャラには及ばないな。むしろ真木医師の方が個性的。
コロナ禍の今こそ読んでおきたい医療時代小説短編集。澤田瞳子さんの「瘡守」はそんな昨今を予見したかのようなメッセージ性のある作品。
末國善己
邪馬台国に関する井沢先生の推論に賛成! 西日本編も読み始めたら止められない面白さが満載です。
井沢元彦
井沢先生による歴史的観点からの国別人国記。日本史教科書の副読本にピッタリです。 品種改良により寒冷地でも米作を可能にした並河成資(序と陸奥国に登場)は米好きなら忘れてはならない偉人。