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ラブカは静かに弓を持つ

ラブカは静かに弓を持つ

安壇 美緒

集英社

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作品紹介、あらすじ

少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇。以来、深海の悪夢に苦しみながら生きてきた橘樹は勤務先の全日本音楽著作権連盟の上司・塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠を掴むこと。身分を偽り、チェロ講師・浅葉桜太郎のもとに通い始めるが…少年時代のトラウマを抱える潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が想像を超えた感動へと読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説!

感想やレビュー

チェロの曲を聞いてみたくなる話でした。人生も音楽も深い。

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藤森亮一さんのチェロを聴きながら読了♪ 表紙からは想像できないくらいハラハラドキドキする小説でしたΣ(゚∀゚ノ)ノ 個人的には作中に登場する”青柳かすみ“が好きです♪笑 #2023本屋大賞ノミネート作品

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本屋大賞ノミネート作品で、“スパイ×音楽”というキーワードが気になって購入しました。 主人公・橘の葛藤と苦しみが分かりやすく描かれており、読んでいて少しつらい場面もありましたが、続きが気になってどんどん読み進めました。 最後は光が開けた感じであり、綺麗な終わり方であったため、読んで良かったと思える一冊です。

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2023年本屋大賞第2位作品。 音楽×スパイという組合せのセンスに痺れる。泉や深海等、奏でられる音色の描写も美しく、チェロを通じて主人公が抱える闇に少しずつ光が射していく感じも心地よかった。 そして、すっかり男気ある浅葉の推しになってしまった。笑

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8/26読み終わり。 すごくよかった。まだ涙が出てる。 音楽教室での著作権使用について、身分を隠して潜入調査をする。でも、先生や仲間との絆や自身のチェロに対する思いから、最後には仕事を転職して、再び教室に通い始める。 真実が仲間にバレた後のみんなの態度が温か過ぎて、あと浅葉先生の人柄も私的にツボで…。心に闇を抱える橘を溶かしてくれて、本当によかった。音楽ネタというのも共感できた。

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音楽小説とスパイ小説の融合。主人公・橘はどこか「ピアノマン」の雪祈に似た雰囲気を持っている印象を持ったが、音楽をやる人間はこのキャラクターが似合うのか。音楽教室の仲間や浅葉先生もそれぞれいいキャラクターで音楽好きには納得の作品。

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音楽しているひとには、おもしろい。産業スパイ?になるのか?

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著作権連盟の覆面調査…信頼、友情芽生え、トラウマも克服しチェロをひく喜びを蘇らせることができた。 死ぬ前に後悔するようなことはしたくない…

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よかったね。

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過去のトラウマから他人との接点を持たない青年、橘は、上司からの命令で音楽教室のスパイとなる。 そこで師となったチェロ奏者、浅葉桜太郎の演奏に魅せられるが、彼の前で、橘は何ひとつ真実を話すことを許されなかった。 印象に残ったフレーズ 「講師と生徒のあいだには、信頼があり、絆があり、固定された関係がある。それらは決して代替のきくものではないのだと」 「音楽教室での指導で使った楽曲に、著作料が発生するか」という問題に対して、音楽教室の講師が発した反論だ。音楽教室での生徒は、決して「不特定多数」ではない、という意味が込められている。 この本のキーワードはきっと「信頼」だ。音楽には、他では変えられない種類の「信頼」を得ることができる。一度その信頼を木っ端微塵にしてしまっても、人を恐れるようになってしまっても、気持ち次第で飛び越えられる。 橘が、上司からの命令で、浅葉に嘘をつかなくてはならない描写は、胸が痛んだ。音楽は本来自由なものなのに、それに心を悩まされなければいけないのは、許されないことだと思った。 現実でも、音楽教室での著作権問題は、長らく抗争が続いている。確かに、「音楽」という文化を末永く発展させていくためには著作料というものは必要だが、それでも、音楽教室で得られる経験や、信頼関係は、代替の効かない唯一無二のものだと思う。

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