トオルさんの感想、レビュー
トオル
行動心理学を用いて被疑者から情報を引き出し、事件を解決に導く楯岡絵麻のシリーズ第一作です。 心理学の勉強になるのに加えて、絵麻と西岡のバディコンビの掛け合いも面白かったです。 完結済のシリーズということなので、自分のペースで読了を目指そうと思います。
佐藤青南
五つの短編から成る本書は、まさにタイトルの通り、汚れた手をどこで拭くか、という選択が非常に大事だなということを痛感させられる一冊でした。 日常で起こり得ることと、それに対して自分でも行ってしまう選択が描かれていますが、本作品の結末を読むと、、、ゾワッとすることが多かったです。 特にのお気に入りは『ただ、運が悪かっただけ』と『ミモザ』です。
芦沢 央
ずっと読みたかった本が待望の文庫化となったため、手に取りました。 大阪夏の陣で家康を追い詰めながら、わざと仕留めなかった真田幸村。 「なぜ幸村は仕留めなかったのか、なぜ真田は戦国最後の戦いでここまで活躍できたのか」を様々な視点から描かれ、最後は家康が探偵役として犯人と対峙するという歴史ミステリーです。 史実がベースながら、本当にそうであったかのように思わせる物語は圧巻で、読んで良かったと思える一冊です! (真田信之と毛利勝永のイメージが変わりました笑)
今村翔吾
キラキラの表紙に魅せられ、手に取った一冊です。 本当に様々な17の短編から成る本書、共感できるものから、理解が難しいものまでありました。
一穂 ミチ
広報部に配属された結子の奮闘を綴ったシリーズ三作目(最終巻)です。 大地震の発生から少しずつ立ち直っていく様子が描かれてているため、前向きな気持ちになれるのと同時に、筆者の想いでもある『震災の記憶を残す』というのを感じた一冊です。 読んで良かったと思えるシリーズでした!
天祢涼
有栖川有栖に関する内容をお題として、人気作家7名が描き下ろしを行った豪華なアンソロジーです。 どの作品も面白く、とても読み応えのある素敵な一冊でした! その中で特にお気に入りなのが以下2作です。 『クローズド・クローズ』著:一穂ミチ 『有栖川有栖嫌いの謎』著:夕木春央
一穂 ミチ/今村 昌弘/白井 智之/青崎 有吾/阿津川 辰海/織守 きょうや
少し読んで「精神的に読むのに時間かかりそう」と感じましたが、重すぎないで読み進めることが絶妙な展開に、気が付いたら読了してました。 同じことでもタイミングによっては全然違う結末になることの怖さと、誰にでも起こり得ることであることを感じ、教訓にもなる一冊でした。
近藤 史恵
ネタバレになりそうなので、深くは書けませんが「紙の本だから出来ること」と書いてあった帯の通り、とても凄い仕掛けを施していました。 面白くて驚きもあった、読んで良かったと思える一冊です!
藤崎 翔
広報部に配属されて二年目に突入した進藤結子を描いたシリーズ第ニ作。 一作目と同様に謎解き要素もありつつ、帯の通り仕事と恋(?)に奮闘する結子を読むのが楽しかったです。 最後の終わり方は非常に気になる形で終了。11月に三作目が出版されるようなので、早く手に取りたいです。
半年に一度出版される全編描き下ろし豪華アンソロジーである"Jミス"シリーズ最新作である本書。 最近問題となっている内容を盛り込んだ形の作品もあり、様々な作家さんの個性あふれる作品が読めてよかったです。 (一部肌に合わないのもありましたが・3・) 特にお気に入りは 『沼の底、さらに底』著:川瀬七緒 『神通力』著:秋吉理香子 です。
光文社文庫編集部/誉田哲也/辻堂ゆめ/矢樹純/秋吉理香子
古今東西の様々な家族の形を少し怖い形で描いている作品を集めたアンソロジー。 初めて読む作家や、今とは雰囲気が少し違う作家の作品などを手軽に読むことができて面白かったです。 特にお気に入りは『本末顛倒殺人事件』と『裂けた繭』です。
若林 踏/赤川 次郎/小池 真理子/新津 きよみ/松本 清張/宮部 みゆき
銀座の老舗文具店『四宝堂』が舞台でのシリーズ第四作 本作も幅広い知識を含めた文房具の魅力と心温まる五編の物語から成る素敵な一冊でした。 この本を読んでいると、自分も今以上に頑張ろうと自然に思えてきます! 全部良かったのですが、特にお気に入りは『リボン』と『スクラップブック』。 最後の終わり方も気になるので、是非次作も出て欲しいです!!
上田 健次
母親が亡くなり父親は台湾出向で、家には子供しかいないながらも仲良く暮らす四兄弟(元太、福太、学太、良太)が地元の商店街で起こる事件を解決する『商店街Brother編』です。 別冊の『Sister編』で起こった事件を別の角度から見ており、二冊で一つの事件の全容が見えてくる試みが面白かったです。 学太と桃の仲良しさは微笑ましかったです。
井上 真偽
焼き鳥屋が実家の三姉妹(佐々美、都久音、桃)が地元の商店街で起こる事件を解決する『商店街Sister編』です。 三姉妹の会話はコミカルに展開されつつ、シリアスな場面ありと、メリハリがあって面白かったです。 別冊の『Brother編』と交互に読んでいましたが、四兄弟との絡みも時々あって良かったです。
高校時代にオオルリの巨大タペストリーを製作した仲間達が、大人となり当時のメンバーが地元(秦野)に再度集まり、今度は星の観測に向けて天文台を作るお話です。 高校時代に描いた未来とは違う・家庭や仕事等があるために当時のようには出来ないというリアルな話を描きつつ、何歳になってもやろうと思えば出来るという前向きな気持ちを持たせてくれる一冊です。 解説で気付かされることもあり、全体を通じて読んで良かったと思える一冊です。 (ただ解説は読了後に読んだ方が良いかもです)
伊与原 新
直木賞候補で話題となった後に、ずっと気になっていて手に取った一冊です。 皆がよく知る遊びを題材に、独自のルールを加えて高校生同士が勝負を行う青春エンタメ小説です。 自分であればどのようにするかを考えて読み、想定より斜め上の展開に感心しながら、楽しんで読むことが出来ました。 主人公である射手守真兎にも好感がもて、読んで良かったと思える一冊でした!
青崎 有吾
犯人視点から福家警部補の推理によって段々と追い詰められていく倒叙形式の短編集です。 「刑事コロンボをこよなく愛する著者が描く推理小説」というだけあり、調査の進め方や追い詰め方等がコロンボに似ており、懐かしさを感じました。(コロンボシリーズ、学生の時に結構読んでいました) 機会があれば続編も読んでみたいです。
大倉崇裕
ガリレオシリーズ第10弾です。 南房総沖で見つかった水死体は行方不明届けが出された上辻であったが、今度はその届け出を出した同居人が行方不明に。調査を進めるうちに警察は湯川の名前と出会い、、、 安定の面白さと読みやすさでした! 湯川先生もシリーズを重ねるごとに人間味が出てきていて、より魅力的に感じます。 巻末に収録されていた特別短編『重命る(かさなる)』も良かったです。
東野 圭吾
隠蔽捜査9が待望の文庫化ということで手に取りました。 今作は横須賀のアメリカ海軍基地近くで発生した殺人事件ということで、NCIS(海軍犯罪捜査局)との異例の合同調査を行うといった米国との絡みがあります。 米軍との関係や法律、取り決め等は知らないことが多くて勉強になったと共に、竜崎の立ち振舞はどこが相手だろうと相変わらずで気持ち良かったです。 次作の文庫化が楽しみです!
今野 敏
人事一課監察係にスポットを当てたシリーズ2作目です。 今回のチームには皆口・毛利といった新しいメンバーが増え、大規模詐欺グループの真相を追います。 いよいよ物語の真相に迫るというところで「次作に続く」となり、気になる終わり方でした。 シリーズ3作目である"残響"、、、早く読みたいです!
伊兼 源太郎
「警察の中の警察」である人事一課監察係にスポットを当てた一冊です。 裏切り者は誰か?が気になって、一気に読了しました。 主人公・佐良の上司である能馬が語る、心構えや考え方はとても参考になりました。 三部作の一作目ということで引き続き続編を読むのと、ドラマにもなっているので折を見て観ていこうと思います。
謎解きを題材として、高校が舞台の作品4編・大学が3編の計7編から成る短編集です。 読んだことある作品から、始めて読む作家まで幅広かったですが、どの作品も味があって読んでいて楽しかったです。 特にお気に入りの作品は以下3編です ◯アスモデウスの視線(著:初野晴) ◯ない本(著:米澤穂信) ◯永遠の円環(著:金城一紀)
大矢博子
『ミステリー頂上決戦』のフェア対象本となっていたので手に取りました。 1979年に発売された作品の新装版で、内容は当時のままのようですが、時代を感じさせない読みやすさでした。 物語は商社に勤める二人の女性社員の手記を軸に展開していきますが、途中で様相がガラリと変わるのが面白かったです! ミステリー頂上決戦を表す帯は「レジェンド」でしたが、その通りの作品です。
松本 清張
新美南吉の様々な作品が読める一冊です。 『ごんぎつね』・『手袋を買いに』・『狐』の狐三部作(『ごんぎつねの夢』で紹介されて知りました)や詩が収録されており、全体を通じて読みやすかったという印象です。 ますます、新美南吉記念館にいきたいと思いました。
新美 南吉
今野敏さんが描く他警察シリーズを読んでみたいと文庫新装版である本書を手に取りました。 連続殺人の現場で目撃され続けた美少女・リオ。警察は犯人として容疑を固めつつある中、樋口警部補だけは直感で彼女が犯人ではないと思い、独自の調査を進めていく、、、 隠蔽捜査シリーズの竜崎とは違った方向ではありますが、本シリーズの樋口も良いキャラでした。
今野敏
碓氷優佳シリーズ第6弾が文庫化となったため、手に取りました。 キャンプ場にて奥野の殺害を目論む三原、その顛末について三原から相談を受けて見守ることとした芳野の視点から描いている、という少し変わった構図の作品です。 三原が仕掛けたトラップを涼しい顔で阻止する優佳という展開はいつも通りでしたが、いつもより犯人が物足りない?と思っていたところでの最後の展開はなるほど、と感じました!
石持浅海
テレビ局で働く様々な人に焦点を当てた「春夏秋冬+表題作」の全5章から成る短編小説です。 各章の主人公が葛藤しながらも仕事に向き合い、前を向いて進んでいく内容に共感する部分も多く、読みながら元気をもらいました。 特に『〈冬〉眠れぬ夜のあなた』がお気に入りです。
一穂ミチ
『大家さんと僕』の続編かつ完結編です。 大家さんと矢部さんのやり取りにほっこりしつつも、大家さんが伝えたかったであろう「戦争の悲惨さ」を、優しいタッチでしっかりと漫画を通じて描いている矢部さんの想いが、個人的には印象に残りました。 とても読みやすく、その中で温かさと切なさが混在する素敵な一冊です。
矢部 太郎
爆破を予言するスズキタゴサクと、爆破の在処を何とか突き止めようとする警察との心理戦を描いた一冊です。 本作を一言で表すとしたら「スズキタゴサク恐るべし」です。。最初の印象からは想像のつかないキャラでした。 細部まで緻密に描かれており、話題になったのも納得の満足感でした。
呉 勝浩
カラテカ・矢部さんが2階を間借りした時の1階の大家さんとの日常を可愛らしいイラストで綴った一冊です。 ほっこりしたお話の中に面白さと切なさが混在しており、著者の大家さんへの想いが伝わってきて、読んで良かったと思える本でした。 個人的に著者には出身地等で縁があるので、続編も楽しみに読もうと思います!
独立した5編から成る短編小説ですが、とても読みやすかったです。 どの話も良かったのですが、特に好きなのは以下の2編です。 『早朝始発の殺風景』 『メロンソーダ・ファクトリー』 解説で中高生にも人気とありますが、納得のいく爽やかな一冊です。
サクッと読める一冊です。 最初はお互いの淡くて苦い想い出のメールのやり取りを男女がしている微笑ましく内容かと思っていたら、、、タイトルの通り、人によって見え方・ジャンルが変わる内容でした。 面白かったです。
宿野 かほる
日常の中に潜む人間の闇を描いた5編から成る短編小説です。 中には自分にも起こり得そうな内容もあったため、ゾッとしながら読み進めました。(夏フェア対象本。背筋が凍るという意味で納得でした。笑) 特にお気に入りの作品は以下の2編です。 『目撃者はいなかった』 『許されようとは思いません』
一作目と同様に色々なことを感じ、考えさせてくれる一冊でした。 是非とも多くの人に手にとってもらいたい本です。
ブレイディ みかこ
テレビと劇団の世界について知ることができ、また貧困について深く考えさせられた一冊です。 重い話のために時々苦しくなりながらも、著者の文章の上手さからなのか、ペースはあまり落ちずに読めました。 凄い一冊です。
西 加奈子
現代的なテーマを日常と絡めながら話が展開する全5編から成る短編集です。 再読である「#拡散希望」を含む、どのお話も読みやすく、気付いたら読み終わってました。面白いと思える一冊です。
結城 真一郎
Kindleで気になって読んだ一冊です。 編集者の元に殺害予告が届くという内容と謎解き要素もあって、どんどんと読むことが出来ました。個人的には最後違った展開が良かったと思いつつも、楽しめた一冊です。
やがみ
再読の一冊。 結末を知っているのに続きが気になる、知っているからこそ細部に驚く、といった楽しみ方をしていたら、500ページがあっという間に終わっていました。 帯に『古典にして、大傑作!』と書いてありますが、まさにその通りの名作です。
殊能 将之
初めての作家さんから再読であった作品まで、多様な推理作品が6章詰まった一冊です。 どれも面白かったですが、特にお気に入りは 『未完成月光Unfished moonshine』著:北山猛邦 『答え合わせ』著:荒木あかね です!
本格ミステリ作家クラブ/東川 篤哉/結城 真一郎/北山 猛邦/青崎 有吾/荒木 あかね
全6章から成る本書は「どの章から読んでも物語になる」との触れ込みでしたので、結構自由に読んでみました。 感想としては「なるほど、確かに」となる一冊でした。読み方によって、印象が大きく変わると思われる各章の構成は斬新で面白かったです。
道尾 秀介
途中からどんどん続きが気になっていき、最後は捲る手が止まらなかったです。 どこか違和感はありながら読み進めていましたが、真相は全く気付かなかったです。 (本著者の作品『六人の嘘つきな大学生』も全く同じ感じでした笑) 流石の面白さです!
浅倉 秋成
「本屋大賞 2024年発掘部門大賞」という帯に惹かれて手に取った一冊です。 ワープロのフロッピーディスクに書き込まれた文章を読み解いていく本書は、時代を感じさせる内容ながらも読みやすくて一気に読了しました。 途中で展開は察することはできますが、解説に書かれている通り、ネタが分かってからの展開が良かったです!
井上 夢人/田中 博
タイトルの通り、『ごんぎつね』に焦点を当てた小説です。 著者である新美南吉の生き方・考え方も含めて描いているので、『ごんぎつね』への理解が深まりました。 愛知県半田市に"新美南吉記念館“に行きたいです!
本岡 類
成瀬第2弾を読了。 『面白かった』の一言です。夢中になれるとはまさにこのことで、登場人物・テンポ・内容の全てが良かったです! 読めば元気をもらえる本シリーズ。早く第3弾が読みたいです!!
宮島 未奈
三ツ矢刑事シリーズの第3作目は、現代の東京・中野区で起こった殺人事件と1990年代の北海道・離島であったバブルに振り回された事件を描いたサスペンスです。 過去2作と同様に無駄のない登場人物と、三ツ矢・田所のバディが魅力的で、一気に読了しました。 次作も出る終わり方でしたので、次が待ち遠しいです!
まさき としか
温泉宿に併設するごはん処『ヒソップ亭』が舞台のシリーズ第3弾 美味しそうな料理とお酒の描写はもちろん、『安曇のデザート』、『大将の意外な過去』、『久々に来たお客さんが』、と新しい動きが見られる一冊でした。 次作も楽しみです!
秋川 滝美
講談社フェア本の対象になっていたので手に取りました。 弓道に励む高校生を描いた青春小説は、爽やかで弓道についても知ることが出来ました。 自分も高校の時に剣道をやっていたので、通じるものがあり、読んでて懐かしさを覚えました。
碧野 圭
本屋大賞の受賞作である本書は、期待通りの面白さ、そして期待以上の読みやすさでした。 我が道を往く成瀬のキャラが絶妙で、程よいギャグ要素と大津市への郷土愛も相まってとても良かったです。 是非200歳まで生きて欲しい!
豪華メンバーが送るミステリー短編集の第5弾! 個人的には、ここ最近の"Jミステリーシリーズ“の中では読み応えがあり、一気に読了しました。 全部面白かったのですが、特にのお気に入りは五十嵐律人さんの『千鳥の契り』と青柳碧人さんの『空白の女』です。
光文社文庫編集部/誉田哲也/五十嵐律人
芥川賞を受賞した本作をKindleにて読了 重度の障害者が感じる健常者の姿と出版業界への想いに圧倒されました。 読んで良かったと思える一冊です。
市川 沙央
三ツ矢シリーズの二作目 本書も前作同様に重いテーマではありましたが、続きが気になって一気読みでした。 「知らなくてはならなかった大事な何かを手渡された」と解説に書かれていましたが、まさにその通りと思わせてくれる一冊です。 三ツ矢刑事の活躍をまだまだ読んでいきたいです。
佐方貞人シリーズのスピンオフ作品『ヒーロー』を含めた全11編から成る短編集 一つ一つが短いので、サクッと読める一冊です。 お気に入りは以下の作品 『チョウセンアサガオが咲く夏』 『サクラ・サクラ』 『泣く猫』 『ヒーロー』 p.s 佐方貞人シリーズが再始動と解説に書いてあり楽しみです!
柚月裕子
総理大臣の替え玉に抜擢された売れない役者・加納が悪戦苦闘しながらも責務をこなしていくお話です。 非現実な設定ながら、リアルな官僚の世界が描かれているようで政治に興味を持ちました。 『政治というのは正しさの追求ではない。意見が対立する者と擦り合わせ、妥協し、着地点を決めること。』という内容がありましたが、政治に限らずどんな社会でも通じるものだな、と感じました。
中山七里
旅猫リポート外伝やエッセイ(?)等から成る7編の物語が収録された一冊 飼っていた猫を思い出してしまい、読みながら涙腺が緩むところもありました。心が温かくなる一冊です。 お気に入りは以下3編です 『ハチジカン』 『シュレ-ディンガ-の猫』 『みとりねこ』
有川 ひろ
『純喫茶トルンカ』のシリーズ第二作ですり 前作に登場した人物にも焦点を当てた三編から成るお話は、どれも優しさ溢れる内容でした。 特に絢子さんの旅立ちは、自分自身の背中も押されてるように感じ、前向きな気持ちになりました!三作目で無事に帰ってきてて欲しいです。
八木沢里志
2022年発表の短編ミステリーが8作も入っているアンソロジー作品 再読のものもあれば、初めて読む作家さんもいて、と色々楽しめました。 特にお気に入りは以下の3作品です。 ・結城真一郎『#拡散希望』 ・芦沢央『九月某日の誓い』 ・櫻田智世『彼方の甲虫』
日本推理作家協会
銀座の老舗文具店『四宝堂』が舞台でのシリーズ第三作 本作も文房具の魅力と心温まる話の詰まった五編から成っており、とても読みやすかったです。 お気に入りの作品は『原稿用紙』と『模造紙』!登場人物の情熱が魅力です。 店主・宝田硯が勤めていたという老舗ホテル、いったいどこがモデルなのだろうか?気になります(笑)
『純喫茶トレンカ』を舞台とした心温まる三編のお話から成る一冊です。 三編とも素敵なお話であり、とても読みやすかったです。谷中が舞台となっており、個人的には縁ある場所でもあるので親しみを覚えながら読みました。 続編もあるので、喫茶店で美味しいコーヒーを飲みながら読んでみようと思います。
執事やメイドといった使用人が推理をして、自分では決して推理をしようとしない貴族探偵の第二弾です。 本作では新人の女探偵である高徳愛香が、探偵のプライドとして推理をしようとしない貴族探偵に挑みますが、、、 本格ミステリーの中に微笑ましさがあり、読んでいて楽しかったです!
麻耶 雄嵩
副業で殺し屋を営む富澤と鴻池の2人が、それぞれ依頼の裏にある謎を考えながらも淡々と仕事をこなすお仕事ミステリー小説です。笑 殺しをビジネスと考えて、現実的な考えをしている2人のキャラクターが癖になりました。 シリーズ物だったので、出来れば他の作品も読もうと思います。
石持 浅海
「ジャクソン・ポロック×香港」で描かれているアートフィクションです。 香港の情勢や考え方が緻密に描かれていて勉強になりました。 最後のスピーチも印象的で、同じ著者である『本日は、お日柄もよく』を再読したくなりました。笑
原田 マハ
本屋で最新作が出ているのを見て、気になってシリーズ1作目である本書を手に取りました。 二つの事件がどこで関係してくるのかが気になって読み進めていく中での、最後の展開は見事でした。 三ツ矢刑事のキャラクターも素敵なので、2作目も読もうと思います。
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』の続編にあたる本作 短いページ数なのでさらっと読めますが、その中に『戦争の虚しさ』、『生の大切さ』、『受けた恩の返し方』などが詰まっていて考えさせられました。 読んで良かったと思える一冊です。
汐見夏衛
「最後のページをめくるまで」に続いての水生さんの短編集 "選択”をテーマに描かれた作品は読み応えがありました。 お気に入りは「それは財布からはじまった」です!
水生 大海
映画化で話題となっていたので手に取りました。 恋愛を通して戦争の虚しさ、哀しさを伝えてくれる一冊です。 著者の本は初めてでしたが、テーマがしっかりしていて、とても読みやすかったです。 あとがきにも記載されていた著者がこの本を書こうと思うキッカケとなった「知覧特攻平和会館」に行きたいと思いました。
温泉旅館に併設されている食事処『ヒソップ亭』で織り成される物語の第二弾は前作以上に読みやすく、一気に読了しました。 コロナ禍と思われる時勢の中での旅行業界・飲食業界の大変さを描きつつ、希望が見えてきた最終章は温かい気持ちになりました。 随所に美味しい食事とお酒の描写もあり、読んでいると飲み食いしたくなる一冊です(笑)
警官殺しの冤罪をかけられた『アマゾネス』と呼ばれる女刑事・高頭冴子による逃亡劇からの逆転を描いたノンストップ・ミステリーです。 8歳ながらもしっかりした子供である御堂猛とのやり取りも良かったです。 『御子柴先生』という単語も出てきて、遊び心もある中山七里先生の作品、色々と読みたいです。
中山 七里
温泉旅館に併設されている食事処『ヒソップ亭』を中心とした人情味溢れるお話です。 美味しそうな食事の描写はもちろんのこと、旅館の経営方針であったり、働く従業員の葛藤も描かれており、勉強になりました。 続編が出ているので近く読もうと思います。
芦沢さんの長編小説は初めてでしたが、とても読みやすかったです。 『僕』が神様と呼ぶ水谷君と様々な日常の謎を考えていく物語ですが、エピローグでの二人の会話が印象的でした。 切なさの中に温かみがある素敵なお話でした。
碓氷優佳シリーズの第五弾です。 不思議なタイトルだな、と思っていましたが、最後に意味が分かり納得でした。 年を重ねて円熟味が出てきた優佳ですが、本シリーズはとても魅力的でまだまだ活躍をみたいところです!
タイトルの通り、最後のページで衝撃を受ける五編から成る短編集です。 どのお話も緻密に出来ており、夢中になって読んでしまいました。 その中でも特に『使い勝手のいい女』と『復讐は神に任せよ』がお気に入りです!
水生大海
声だけが素敵なラジオパーソナリティーの恭太郎が、バー『if』の仲間達と共にドタバタな殺人計画に巻き込まれていくお話です。 コミカルな内容からの、全てのことに意味がいったという最後の展開には驚きと共に感嘆しました。 流石の一声です。
廃遊園地で起こるクローズドサークルものの本格ミステリー 登場人物の名前が覚えにくかったのですが、お話としては続きが気になって、どんどん読み進めました。 コンビニで鍛えた洞察力に驚かされました!
斜線堂 有紀
婚活に纏わる4話から成る短編集 最後にぞわっ、とするのは分かっていながら、どの話も続きが気になってしまって一気読みしました。 特に好きだったのは『リケジョの婚活』! 好きになった人への本物の執念を感じ、「羨ましいけど羨ましくない」、と勝手に男性側に感情移入しました。笑
秋吉 理香子
不気味なストーリーですが、続きが気になって一気読みでした。 「2023年に一番売れた」の帯にふさわしい面白さでした。 文庫本のあとがきも良かったです!
雨穴
小惑星が衝突して地球が消滅する世界で、必死に生きようとする4人にスポットを当てたSF(?)小説です。 残り一ヶ月となった世界感にはどこかリアリティがあり、滅亡に向かって描かれているのにも関わらず爽やかな読了感を感じ、『流石凪良さん!』と改めて思った一冊です。
凪良ゆう
碓氷優佳シリーズの第四弾 今回は短編集&高校生の頃の話ということで、いつもと少し違った展開でしたが、最後はやっぱり「優佳恐るべし」となりました。笑 優佳の親友で本作の語り手でもある『上杉小春』は次作のあらすじに名前があったので、どのような展開になるか楽しみです!
豪華メンバーによる警察小説のアンソロジーになります。 ただの警察だけでなく、警察という組織に関わる様々な人にスポットを当てた作品もあり面白かったです。 特にお気に入りは以下2作品です。 著:葉真中顕『上級国民』 著:柚木裕子『聖』
呉 勝浩/下村 敦史/長浦 京/中山 七里/葉真中 顕/深町 秋生
碓井優佳シリーズ第三弾 本作も「流石」の一言です。 ちょっと中弛み感あるな、と思っていましたが、優佳の推理が始まるところから一気にきました! どんどん優佳の印象が怖くなっていきますが(笑)、読みやすくて面白いシリーズ物です。
1話4分で読了できる全34編から成る短編集です。様々な作家のお話が手軽にサクサク読めて楽しかったです。 その中で私が特に気に入ったのは ・『矜持』著:小川哲 ・『侵入者』著:織守きょうや ・『はじめてのサイン会』著:綾崎隼 ・『身代金』著:桃野雑派 です。
小学館文庫編集部
加賀恭一郎シリーズの3作品目 タイトルの「悪意」の怖さや気味の悪さはありましたが、面白くて一気読みでした。 読むごとに加賀の魅力が増しているので、シリーズ読破を目指します!
加賀シリーズの第二弾 バレリーナの世界を切なく描いた一冊です。 先に阿部寛さん主演のドラマを観ていてからの本書でしたが、ドラマとはまた違った趣があり良かったです。
6人のミステリー作家による豪華なアンソロジー どの作品も面白く、読んでいて至福でした。 私の特にのお気に入りは『ヤツデの一家(新川帆立)』と『ハングマンー雛鴉ー(中山七里)』です!
米澤 穂信/新川 帆立/結城 真一郎/斜線堂 有紀/中山 七里/有栖川 有栖
剣道にかける16歳の二人の女子高生を描いた物語です。 相反する二人の視点が交互に描かれ、最後の100ページ位は手が止まらず一気読みでした。 自分も高校時代に剣道をやっていたので、当時を思い出し、熱い想いになりました!
誉田 哲也
碓氷優佳シリーズ第二弾です。 本作も倒叙形式で進んでいきますが、前作とは違った視点のため、前作とは違ったドキドキ感で読み進めていきました。 優佳の推理力と話術、、、怖いです。笑
『木曜日にはココアを』に続いて本書を手に取りました。 東京と京都を舞台に紡がれる12ヶ月の物語は、どれも優しい温かみがあり、読んでいてホッコリしました。 若旦那が淹れてくれる抹茶、飲んでみたい!
青山 美智子
繋がりを感じさせてくれる優しい一冊です。 特に最後の一言は温かみがあって、とても良かったです! 続編の『月曜日の抹茶カフェ』も文庫化されているので続けて読みます。
青山美智子
兄妹が営む定食屋が舞台の第三作品目。 本作では兄妹のそれぞれの恋愛についても進展があったり、と周囲との人間関係がますます深くなっていきました。 最近四作目も出ていたので、どこかのタイミングで手に取ろうと思います。
中村颯希
Jミステリーでお馴染みだったブラックショーマンが文庫化されていたので楽しみに手に取りました。 武司と真世の掛け合いが良く、そしてミステリーとしてもドキドキしながら読めたので、期待を裏切らない面白さでした! 来年続編が出るとのことで楽しみです!!
東野圭吾
元プロレスラー・本橋十一が営む「国道食堂」に集まる人達を描いたシリーズ二作目です。 本作もとても読みやすく、本のボリュームの割にサクッと読めました。 登場人物が多く、それぞれで展開されていた物語が最後はきちんと終わったのが、面白かったし凄いなと思いました!
小路幸也
ずっと気になっていた一冊! 途中に中弛みがありましたが、最後の方は続きが気になってしまい、読む手が止まりませんでした。 終わり方も良く、読了感も良かったです。
潮谷 験
銀座の老舗文具店『四宝堂』が舞台のシリーズ第二作です。 連作短編集ですが、どの話も心が温まるのに加えて文房具に纏わる知識も得られるので、本の魅力がたっぷりの一冊でした。 特にお気に入りは『単語帳』と『栞』です。
犯人視点で描かれる「倒叙ミステリー」 開かない扉に疑問をもつ碓井優佳と、それを開けさせたくない伏見亮輔との息詰まる頭脳戦に、ページをめぐる手が止まりませんでした。 ラストも色々な意味で衝撃で面白かったです。 シリーズ物とのことで、次回作も読んでみたいです。
元プロレスラー・本橋十一が営む「国道食堂」に集まる人達を描いた一冊です。 とても読みやすくて、アッという間に読了しました! 2nd seasonもあるとのことなので、楽しみに続編を読もうと思います。 二方君かっこいい。
優しい気持ちになれる一冊です。 子ども食堂に関係する様々な人達の描写が切なくも温かみがあり素敵でした。 名前を大切にする小野寺さんらしさも良かったです。
小野寺 史宜
岡嶋二人の後期三部作に数えられる一冊 登場人物が4人しかいないクローズドサークル物なのに、最後までハラハラしながら読んでいました。 1987年に書かれたという時代を感じさせない文書も素敵でした。
岡嶋 二人
本屋大賞候補作にもなった一穂さんの本が文庫化されていたので手に取りました。 (初版特典のしおりにも惹かれました笑) 切なさの中にどこか温かみのある6+1編から成る短編集は、どれも引き込まれました。 お気に入りは『魔王の帰還』、最後の一文が素敵すぎです。
4作目となるJミステリー〈2023年秋〉 初読みの作家さんが多かったのですが、どれも面白かったです。 値段は少しネックですが、今後も発売されたら手にとります。 以下、印象に残った話を記載します。 ・逸木裕『スプリット 』 →野球のドラフトの話、ドラフト好きなので一気読みでした(笑)終わり方も良かったです ・長岡弘樹『笑う君陰草』 →少しホラー要素のある話です。いじめや悪ふざけに対して考えさせられる作品でもあります。 ・宮内悠介『最後のひと仕事』 →タイトルがポイント、その文章で終わるのかーとビックリしたのが、ある意味印象に残りました
光文社文庫編集部/宮内悠介/東川篤哉/太田愛/長岡弘樹/似鳥鶏
新しいタイプのミステリーで、最後の方は続きが気になって一気読みでした。 古今東西の様々なミステリーの名前が出てくるのも勉強になって良かったです!
知念 実希人
銀座の老舗文具店『四宝堂』が舞台の心温まる短編集です。 店主・宝田硯が毎回素敵で、どのお話もほっこりしました。 第二巻も出ているので読もうと思います!