その女アレックス
ピエール・ルメートル/橘 明美
文藝春秋
作品紹介、あらすじ
おまえが死ぬのを見たいー男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。
感想やレビュー
誘拐事件であって誘拐事件でない。予想を覆される究極のサスペンス。前半は背筋が寒くなるほど恐ろしい描写が続き(カミーユのキャラがそれを和らげてくれるが)、後半の取調べシーンはもう目を離すことができないほど物語に没頭してしまった。数々の賞を獲っただけのことはある。このシリーズはコンプリートしてみたくなること必至。