大倉れんさんの感想、レビュー
大倉れん
戦争文学の金字塔と言われているらしい。 文章に高貴な美しさがある。 名刺主体の文なのだとか。 極限状態をこれほど読む者に現実味をもって迫ってくるのは、映画や絵画にはできないことだと思う。キリスト信仰のイメージがこの作品を底支えしていることに後半になって気づいた。
大岡昇平
イスラエルに住む高校生の女の子が瓶に託した手紙。それを手にしたガザの青年ナイームとのメール通信を軸に描かれている。 ガザの惨劇、イスラエルの怒り、互いの憎しみ合いという大きな捉えの中に、個の人間としての思い交流がある。2024年イスラエルとガザのハマスと戦争の終焉が見えない中、教えられることが多かった。
ヴァレリー・ゼナッティ/ふしみみさを
かぞえ歌のような文。魔女がスープの材料をノラネコ2匹、かかし3人、ゴブリン4人と会う人たちからもらっていって、、、。 タイトルとちょっとダークな絵から、怖いもの見たさにある手が伸びるのかな。 言葉も絵も、中身ももう一つ
ローラ・ルーク/S.D.シンドラー
メリーゴーランド いくつになっても好き
マーシャ・ブラウン/こみやゆう
美しい昔話のようなストーリー。太古の昔の獣たちと、現代の画家の時空を超えた交信のようでもある。色を鳥の囀とする、その発想が素敵。 絵とストーリーがマッチしないような気もする
ターニャ・ランドマン/ローラ・カーリン
詩のように、しかしどっしりとした言葉で一つ、ふたつ〜とお と、アフリカの厳しさ、雄大さ、包容力を描いている。どう読むか、どの年齢に届けるか、、、。 ガツンと来る絵本
ウェンディ・ハ-トマン/ニコラ-ス・マリッツ
温かで希望と満足で満たされるストーリー。できすぎなのに素直に心に届く。 ベスコフは、これには絵を描かなかったのだろうか。 読んで幸せになった。
インスタの紹介で目に止まった本。以前も読んだと思う。イランの昔話。再話者によって肉付け、現代に寄せられたのではないかと少し思う。 人は思ったことを素直に言うとは限らない 心の声に耳を澄ます 数ある昔話の中で、この含みを持ったものはなかったように思う
リタ・ジャハーンフォルーズ/ヴァリ・ミンツィ
表紙とタイトルのインパクトに惹かれて手にした。 写真のどうぶつたちの一瞬の表情に「なになに?」とページをくる。けど おうごんのつばさをもつ はいいろのぞう のオチに、私はなーんだとちょっとがっかり。
イーラ/マーガレット・ワイズ・ブラウン
あるおはなし会のプログラムにあったので借りてみた。語りになるとは思えない。 酒井駒子の絵は子ども時代にしかない一瞬を捉えていて見入ってしまう。好きなのはりえちゃんと狐たちが縄跳びをしているシーン。軽やかで柔らかな髪が風になびいいて遊びに夢中になっている楽しさが切り取られている。 玄関で速く外へ行こうと靴を履いている絵もいい
あまんきみこ/酒井駒子
文横 篠田さん ゾラ 名前を聞いたことがあるだけで初めて読んだ。 8編の短編小説それぞれ、内容、切り口、読後感が多様で1人の人の作品とは思えないとは思えないほどだった。 感情畳み掛けることはなく、淡々と情景、ことがらを進めていく文は私好み。好きな作品。 居酒屋も読みたいが、、、長い。
エミール・ゾラ/朝比奈弘治
コマ割りの言葉のない絵本 私には響かない
ジョナルノ・ローソン/シドニー・スミス
白抜きの昔ながらの絵本。 どの場面も力強い躍動感を感じる 中でも、フクロウの赤い目が本質見ているように心をとらえる。 哲学的
ホイテーマ/チェレスチーノ・ピヤッチ
鶏むね肉のレパートリー増やそうと思った
笠原将弘
岩波の文庫に収録されているものと墓違った毛色の短編が収められている。 「雨の精トルーデ」はどこか伝説、民話を織り交ぜたような幻想的世界。「リンゴが熟したとき」は可笑しさ。一番好きな「人形使いのポーレ」は時代とその社会に生じる軋轢の中で逞しく、耐え、愛情深く暮らした人が描かれている。私はこういう物語を書きたいと思った。
テオドール・シュトルム/酒寄 進一
情景の美しい詩のような短編集 老人の中に美しく映し出される成就しなかった恋「みずうみ」 ♩また君に恋してるー🎵のような「遅咲きの薔薇」 詩人である 遠く離れたらなかなか連絡を取れない。時の移ろい。場面を楽しむように、そこに自分を置いて読むのがいい
テーオドール・シュトルム/関泰祐
お風呂から上がった後のように気持ちよく幸せな気持ちになる本。楽しい。小さい子を膝に乗せて読みたい
小風さち/山口マオ
岩波少年文庫の新刊。おはなしになるものがあるかと思い読んだ。 「水の主ヴォドニーク」がチェコという国の神秘、不思議さに満ちて印象に残る。文のリズムが良くない、感情表現がピタッとこない、一編の長さ等々から語りには向かない。
木村 有子/出久根 育
用途に応じて使い勝手の良さそうなポーチの作り方65点 ・首にかけられるパスポート&チケットケース ・A4サイズのL字収納ケース ・ハギレで作るミニ巾着、テトラポーチ等等
タイトルに切なさと美しさと淡い幸せを感じて手にした。 感じだ通りの絵本だった。日常のささやかな喜びを、無碍にしてはいけない。無くしてその大切さ尊さに気づいても遅いのだ。Zoe ソエ多くの人が幸せだった頃を幸せの時の中で懐古できますように
フラン・ヌニョ/ズザンナ・セレイ
素敵な物語だった。人生の最後半をこんな風にシンプルに美しく暮らせたらと思う。絵は色彩も線も温かみがあり美しい。懐かしいのに古くなくオシャレだ。レミーさんそのもののよう
斉藤 倫/うきまる
てい子は魅力的な女性だが、こんなに冷静、聡明、行動力のある女はそうそういない。 てい子の心情を直接表現することが極めて少ない。それを推理?慮りながら読んでしまうのも、清張の手腕が
松本清張
医療描写は、吐きそうなほど残忍に思えた。 難しかった
北杜夫
小説も、文字、配列他視覚要素必要な時代なのかと思った。 はじめのうちは、文体が軽薄なくらいに感じて好きになれなかったが、後半は綺麗な飾らない文章になっていた。感動とはいかないが、面白く感服した。 図書館で100番ぐらい待って読んだ本
杉井 光
降矢ななは絵も描くことを知った。小さい世界の中にストーリーの山がある。基本的物語の作り方があった。
降矢なな
人間らしく、野生を失わず、美しい暮らしを体現している早川ユミさんの写真と作品と言葉の本 こんな生活はできないけれど、お裁縫をするものとして、心に留おきたいことをたくさん教わった。 ・土に帰るものをつくる ・大量生産、大量消費のながれから抜けてみよう。 ・服を作るとき、何かを作ときは微笑みながらつくること。 ・手仕事に没頭するのは瞑想のようなもの ・ちいさな時給自足 ・うつくしい暮らしを心がける
早川 ユミ
女の描写が細密で息づかい、鼓動まで聞こえてきそう 矢木という男の恐ろしさよ。悪意なく淡々と話し、高みから見物しているような冷徹さが怖い 読みやすい流れるような文章
川端 康成
ロシア文学 16歳の少年の熱病のような恋心に沿って読むには、もう私の年齢は遠すぎるのか。 広大な国の歴史と体制の中の迷路を行く人生か。 どれほど読めたかわからない。 人物の名前が覚えられず、右往左往しながら読んだ
ツルゲーネフ
思いテーマが、皮肉もいれて軽く書かれている。モデルがいるのだろうか。願ったものが降ってくる絵の中にある、テレビ画面の人物がそれか‥。
トミー・ウンゲラー/谷川俊太郎
胸の奥でかすかに覚えている無くした幸せと疼きを、思い起こさせる絵本だった。 「わたしが小さかったころのこと、うちに、ドラゴンがいました。」 の書き出しで胸をつかまれる。 最後のページの絵が、弟とは違う悲しみを知った「わたし」が表されている。子どもの絵本にしては、リンドグレーンらしからぬストーリーであった。 とても好き
アストリッド・リンドグレーン/イロン・ヴィークランド
2025年は辰年なので、おはなしか何かで使えるかと思った。道筋が点々としてついていきにくい。龍と星スケールの大きな話 中国の昔話
蕭甘牛/君島久子
ドン・キホーテの舞台で、彼のセリフにあるという 「真実を阻むものは常に事実だ」 を探りたくて読んだ。 哀愁と、滑稽と、悲惨な中に清正さのある生き方をした人であった。騎士道はおろかなり。 実直な人間は、狂気の沙汰にあっても常にそうであった。
セルバンテス,M. de/牛島 信明
短い短いおはなし。 子どもの目線にハッと気が付かされる作品もあってたのしい。 やはり昔話 ・おおみそかのきゃく ・首かざりと金のたまご はお話として語りたいと思った。 覚えよう!
福音館書店 母の友編集部
2023.10 文横テーマ本 火垂るの墓 アメリカひじき の2編のみ読んだ。 やるせない悲しさ、悔しさ、惨めさが残る。 作品とおよそかけ離れた、破天荒で豪快、前衛的な印象のある野坂昭如。この小説のような体験、信条、心情を内在している人の表裏と思えた。戦争、戦後を生き延びた人間の悔恨と使命に突き動かされた生き様か。
野坂 昭如
スイカの大好きなリーラちゃん、タネも一緒にのみこんでしまって、、。お腹の中でスイカが育つと言われて心配になる。 インドの生活、雑踏の賑わいが伝わってくる絵。でも古すぎる感あり
マリリン・ハーシュ/マヤ・ナラヤン
ほねはないか、ほねは ないか。 の文に前傾に一列に並んでいく人 はっきりした単色と、太い線の組み合わせ。 無心になる感覚が子どもを惹きつけるのか。よくわからない。子どもに読んでみたい
バイロン・バートン/かけがわ やすこ
面白いと思うが、!と納得、やられたと思うには感覚として時代が古いと思った。 25㌻「悪魔」は語りにしてもいいかなと思った。
星 新一/角川書店装丁室
かぼちゃ、トマト、ニンニクなどなど野菜たちの徒競走 ことば遊び、ナンセンス絵本。絵も良い。大人も笑える。 支援級にどうかと思う
石津ちひろ/山村浩二