ニックネームが設定されていませんさんの感想、レビュー
ニックネームが設定されていません
男女平等をめざしてとことん考え発言する著者に対して、敏感すぎる、面倒臭い、これだからフェミニストは関わったら厄介などという言葉で済ます人間ではありたくないし、そういう人とこそかかわりたくない。
パク・ウンジ/吉原 育子
ダイヤモンド社
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記憶が何度リセットされても、寛容に慕情を持って博士に接する家政婦とその息子と、何度記憶を失っても大切な部分を決して忘れないよう努力する博士との関係性に心暖まる。何度記憶がなくなろうとも博士と2人が過ごした時間は愛情に溢れ、暖かな木漏れ日のような日々だったのだろう。
小川 洋子
ただひたすら歩く。それだけ。それだけを通して各々のストーリーが重なりあい絡み合いほぐれていく。高校生特有の胸がくすぐられるような関係性や、固いわだかまりをほどく難しさ、ひたすらに歩きつづけた極限状態でしか決してみることのできない風景、感じることのできない感情の高ぶりそういったものが細やかに描かれている。
恩田 陸
全貌を100%理解できている気がしないけど、諸岡父の息子たちが仲良くしてる姿を見るのが何よりも幸せなことだったという発言が印象的だった。愛する息子2人がお互いを拠り所とし何よりも固い関係性で結ばれていることを実感できるのは親としては感無量なのだろう。また作中に出てくる大人たちが高校生をあらゆる危険因子から遠ざけ何よりも保護すべき対象と扱っていることが読んでいて心地よかった。成人年齢の引き下げ、選挙権の拡大など、10代後半を生きる人々を取り巻く環境は目まぐるしく変わってきているが、高校生は無条件に大人から守られ余計な心配も不安も抱かずに過ごしてほしいと思えるような年齢になったのか。
宮部みゆき
自分と似てるなーと思った。積極的に人と触れ合いたくないし、人からどう思われるか常に気にしてしまう。しかもちょうどひとり旅をした時期に読んだからわかるわかると頷きながら読める。あとがきにあった自分はもうどこへでも自由に自分のお金で行けるというひとり旅をした感想、私もそう思った今回1人旅して。
益田ミリ