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あいさんの感想、レビュー

不幸な生い立ちの少女と、孤独な老人のお話。とにかく出てくる人の全てと言ってもいいくらいにみんなが何かしらの不幸を背負って生きています。 まずは少女が主人公で、これでもかというくらいの不幸なお話から始まります。その中で唯一の幸福とも呼べる老人との出会いがありますが、次がその老人の若い頃のお話になり、そこから一気にミステリになっていきます。 終盤にかけて、序盤の不幸話の鬱憤を晴らすかのように今までの謎がどんどん解けていきます。謎が解けるのもいいのですが、それと同時に、「赦す」ということが唯一の不幸を断ち切ることなのかな、とも考えさせられました。 正直、全体を通してみんなが不幸すぎて読むのもしんどいお話ではありましたが、内容にもかかわらず、すいすいと読ませてしまう作者の筆力は凄いと思いました。

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