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りんなさんの感想、レビュー

色んな人の人生を知っておくに越したことはないだろうと思い手に取った本。 貧困は、国の制度・子供時代の教育環境・DV・親の離婚・介護離職が原因で引き起こされている。貧困を抜け出すために人手不足の介護業界で働こうとするが、介護業界はホワイトではなく、真逆のブラックだ。漆黒で、そこが見えない闇を感じた。終わらない量の業務(書類作成)・給与の未払い・辞職させてもらえないから転職もできない・モラハラ・不倫三昧の職場など目を当てれないほど劣悪な環境である。貧困を抜け出そうと介護業界へ就職しても、モラハラ・過重労働で体を壊し、生活は悪転してしまう。約10年前、川崎の老人ホームで介護士が高齢者を殺害するニュースが流れた。当時はペーパーの中学生で、頭がおかしい介護士が人を殺してしまった程度にしか考えていなかったが、この本で介護業界の実情を知り、考えは変わった。陳腐な表現だが、介護士も介護業界の被害者だったのかもしれない。 他にも貧困を抜ける道として、体を売る行為がある。しかし、昨今の実情として、月3万程度しか稼げない人もいるようだ。 元エリートからの転落も数例紹介されていて、国公立大へ進学させてもらったが、貧困への転落は他人事ではない、すぐ目の前にあることだと肝に銘じておかなければいけない。 そして、これまでDVもなく、行きたい高校大学へ進学させてもらった最高なお父さん、お母さんに、感謝を忘れてはいけない。

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