えー本
自らの立ち位置に悩みがちなコンサルタントの役割を「参謀」と明確に定義
-多くのコンサルタントは「経営に関われる」との思いからこの仕事に就くが、結局経営の決定権は無いという点に悩んだりもする。
-この点に対し、コンサルタントは経営「参謀」なのである、というのが(明示はしていないのだが)非常に分かりやすく伝わってくる
-参謀として、「課題を設定する」、「経営者を刺激する」、「適切な意思決定を促進する」の3つを行うことが価値なのである、ということが理解できる
●経営者から反発を引き出さなくては意味がない、との繰り返しの指摘
-参謀としては、「いいね」「この方向性で」という経営者からの言葉をポジティブに受け取ってしまいがち
-しかし、そもそも曖昧なことが多い経営者の課題設定を、より本質化・明確化していくには、十分な議論が必要であり、上記のような反応はそれを満たしてくれない
-むしろ、反発を引き出し、「経営層の懸念点」を浮き彫りにすることが、議論の活性化にとって重要である
課題を出した経営者は、実は何をどのレベルで議論すればいいのか分からず、まずは課題と論点から明らかにしてほしいと思っていることが多い
・たとえ経営層でも、自分たちだけで簡単に答えを出せる時代ではなくなっている
・問いのディシジョンツリーを、先回りして作っておく
・きれいな材料に基づく浅い問いかけでは潜在意識(欲求、葛藤、価値観、判断基準、存在意義、アイデンティティ)に問いかけられない。深い問いかけが必要。
・何が経営層に響くかの検討にはセンス、イマジネーション、直感力が必要。はっとするものは、反論を言いたくなるようなアイディアであり、小さくまとまったものではない。相手を怒らせることを恐れない。決して横柄になってはいけないが。
・何かあればすぐに議論できるディスカッションパートナーを持つ
・「自分を道具として使ってでも会社をこう変えたい」と強く信じられる将来像があるか
・他人の意見を素直にいいなと思えるセンスは重要
・何らかの方法で経営陣と議論するように、ブレークスルーを起こす
・自分で見えないスコープで論点を探す。自分が見ている世界が全てではないと自覚する。いろいろな人に話を聞く。少数意見やマイノリティの視点に大きなヒントが潜むケースは多い。
・経営層と同じ視点、視野、視座で物事を捉え、相手の頭の中をイメージする力を持つことが重要。高いクリエイティビティやイマジネーションが求められる
・担当の時間から、リーダーの時間に体内時計を入れ替える→経営層にとってNewなもの、面白いものを導出する分析作業は初期段階で早めに手掛ける
・チームマネジメント:自分ならこれぐらい出来たはず、と思う工数の7掛けくらいでみておく
・良いコンテンツ=それをきっかけに議論が広がっていくもの
・5枚のキースライドと、それを支える20枚のボディ
・浅い理解にとどまりそうなポイントには勇気をもって切り込む
・目の前で起こっている現象について、「実は一過性のブームではないか」と疑うセンスは必要
・変化を新たなチャレンジと考えてワクワクして臨む
・プロジェクトの節目でリバースエンジニアリングをすることはとても重要。成功パターンを頭の中で築いていく
・テーマごとにネットワークを持ち、相談の頻度と成果をトラッキングする。また、気楽な人間関係だけに甘んじていないかチェックする
・自分のホームグラウンドを持ち、そこからのアナロジーを考える
・人の話に被せない。上司が言ったことは一度飲み込んで咀嚼してから返答する
・4つの心の病:自惚れ、おごり、甘え、マンネリ
・議論に対立構造が生まれたときには抽象化してみる
・おじさんの言語を学ぶべし
・出会いの運を機会と思い、機会から経験を積み、経験から学ぶループを回す