オール・ノット
柚木 麻子
講談社
作品紹介、あらすじ
友達もいない、恋人もいない、将来の希望なんてもっとない。貧困にあえぐ苦学生の真央が出会ったのは、かつて栄華を誇った山戸家の生き残り・四葉。「ちゃんとした人にはたった一回の失敗も許されないなんて、そんなのおかしい」四葉が託した一つの宝石箱が、真央の人生を変えていく。
感想やレビュー
おもしろかった。 主人公は苦学生の真央。真央が大学生のとき、アルバイト先で出会った試食販売の天才、四葉さん。彼女は真央の置かれた環境を聞き、惜しげもなく自分の宝石箱を与える。物語がすすむにつれ、四葉の過去が少しずつ明らかになり、時代も少しずつ進んでいく。最後は今より少し未来の日本が描かれているが、こんなふうになってるかも、と思わざるをえない。