通天閣
西加奈子
筑摩書房
作品紹介、あらすじ
『さくら』で彗星のように華やかなデビューを飾った西加奈子の第4作にあたる長編小説。冬の大阪ミナミの町を舞台にして、若々しく勢いのある文体で、人情の機微がていねいに描かれていく。天性の物語作者ならではの語り口に、最初から最後までグイグイと引き込まれるように読み進み、クライマックスでは深い感動が訪れる。このしょーもない世の中に、救いようのない人生に、ささやかだけど暖かい灯をともす絶望と再生の物語。この作品で第24回織田作之助賞を受賞している。
感想やレビュー
笑いの要素濃い目で面白かった。 少々えげつなさを感じる新世界の街並や、コテコテ大阪人の日常が生き生きかつユーモラスに描かれており、観察力と表現力のレベルの高さに思わず笑ってしまった。さすが西加奈子さん!終盤で起きた驚きの奇跡、ラストもじーんときた。
2023.09.30読了