彼女が知らない隣人たち
あさの あつこ
KADOKAWA
作品紹介、あらすじ
地方都市で暮らす三上咏子は、縫製工場でパートとして働きながら、高校生の翔琉と小学生の紗希、夫の丈史と平凡な毎日を送っていた。ある日の夕方、駅近くの商業施設から白い煙が上がるのを目撃。近くの塾に通う息子が気になり電話を掛けるが、「誰かが爆弾を仕掛けたテロだ」と興奮して語る様子に違和感を覚える。翌日、今度は市立図書館でも同様の事件が発生。いったいなぜこの町で、こんなことが? 咏子は今まで気にも留めなかった、周囲の異変に気がついていく……。 一章 日々の風景 二章 守りたいもの 三章 水溜りに映る影 四章 季節の終わりに 五章 明日咲く花 六章 わたしの物語 エピローグ
感想やレビュー
コロナ禍、技能実習生、パート勤めの母親…とても現実味のある話だった。知ってるって大事だよな。事件にあった人を、知っているかどうかで自分の中にある正義感は動くかどうかで決まる。その正義感をスルーするか、解決に向けて動き出すか、自分事かのように捉えられた。
1
それぞれの立場によって、良い悪いも変わる
コロナ禍でみんな心が疲弊してる。 リストラとか、いろいろ。 でもそのイライラを勝手な憶測で人にむけてはいけない。 人を自分と同じ土俵でみることの大事さを身に沁みた。 そして本音を言い合える家族になろうと思った。
毅然とした内容だった。