息をつめて
桂望実
光文社
作品紹介、あらすじ
都会の片隅で人目を忍んでひっそりと暮らすひとりの女。何かから逃れるように、誰にも気づかれないように、孤独で単調な日々を送る。パチンコ景品交換所、連れ込み宿の清掃、惣菜店の裏方、訪問介護の現場。自宅も仕事も転々とするのは何か理由があるらしい。実は彼女にも、かつて幸せな暮らしがあった。仲のよい友人、家族との時間。充実した日々は、ある違和感から少しずつ壊れていく。そして、ついにある事件を発端に、彼女の人生は破滅するー。秘密を抱えた女が決意する、愛憎の果てにあるものとは。
感想やレビュー
サイコパスの息子が同級生2人を殺してしまい少年院に入る。が、彼は人の心を操り、悪いとはこれっぽっちも思わない人格だった。母である主人公は、息子のせいで住所職業を転々とする。出所後同居するが、自分も殺されないか、また人を殺さないか心配が尽きない。最後に息子を施設に入れる。
ネタバレを読む
加害者家族のその後を知る本。少年Aの母もそうなのかと思った。