我が友、スミス
石田 夏穂
集英社
作品紹介、あらすじ
ステートメント・ピアス、脱毛、タンニング、12センチのハイヒール、ハイビスカス色のビキニ…。U野は筋トレに励む会社員。Gジムで自己流のトレーニングをしていたところ、O島からボディ・ビル大会への出場を勧められる。筋トレと食事管理によって体は引き締まっていくが、大会で結果を残すには筋肉のみならず「女らしさ」も鍛えなければならなかった。世の常識に疑問を投げかける圧巻のデビュー作。第166回芥川賞候補作。第45回すばる文学賞佳作。
感想やレビュー
筋トレの小説 コロナ禍もあって、世の中では筋トレが流行っている。それに便乗するように、書かれている小説で、筋トレにハマる人の心理をを表現しているような本だった。決勝で、着飾っていたピアスやハイヒールを脱ぎ捨てた心理には、人にどうこう言われず自分の意思で生きていたい、納得のいく選択をしたいという主人公の強い意志が現れていたと思う。元々、自分からアクションを起こすタチではなかったけど、筋トレを通じて積極的に行動するようになったのかなと思う。
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