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たとえ祈りが届かなくても君に伝えたいことがあるんだ

たとえ祈りが届かなくても君に伝えたいことがあるんだ

汐見 夏衛

KADOKAWA

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作品紹介、あらすじ

高校2年生のなずなのクラスメイト鈴白くんが突然命を絶った。彼の悩みに気づいていたらと後悔が膨れ上がり、鈴白くんと一緒に作った砂時計に「時間を巻き戻したい」と願って眠ると、なずなは1ヶ月前に戻っていた。しかし彼はまた死を選んでしまいー。ループする中で、なずなは鈴白くんを救えるのか?学校では教えてくれない大切なことの全てがここにある!

感想やレビュー

「自殺」をテーマにした作品。自分を大切に、でも相手を大切にすることが大切だと思わされた。 印象に残ったフレーズとしてはなし。ただ、この本の考え方としてあった「人間なんてみんなみんなちっぽけで無力で、いてもいなくても世界に大した影響なんて及ぼさない、些末な存在なんだ」というものには共感した。 登場人物の薊は、この考え方のもと、「人の命(死)を生きている者の想いだけで推測って価値づけるのは傲慢だ」と主張していた。 それも理解できるけれど、私はあえて、「人の生死なんて、世界規模の危機を及ぼすわけではないので、ある程度自己中に生きても良い」と解釈したい。 あまりにも迷惑をかけるのは良くないが、ある程度「普通」にとらわれずに生きても良いのではないかな、と思った。

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