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死にたくなったら電話して

死にたくなったら電話して

李 龍徳

河出書房新社

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作品紹介、あらすじ

「死にたくなったら電話して下さい。いつでも」。空っぽな日々を送る浪人生の徳山が、バイトの同僚に連れられて訪れた十三のキャバクラで出会った、ナンバーワンキャバ嬢の初美。世界の残酷さを語る彼女の異様な魅力の虜になってゆく徳山は、やがて外界との関係を切断していきー。人間の無意識に潜む破滅への欲望をあぶり出す。第五一回文藝賞受賞作。

感想やレビュー

リーダビリティが高く、ぐいぐい読ませる展開の巧さを感じた。序盤は拙い表現が多くて文章力に難ありといった印象を受けたが、後半に進むにつれて改善されていき、むしろ独特ながら思わず膝を打つような絶妙な表現も多見されるようになっていき、早々に下した低評価を覆さざるを得なくなった。 250ページ程度であの陰惨な世界観を表現し、まとめあげたのはかなりの手練だと感じた。 作者の他の作品も読みたいと思わせる怪作だった。

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