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イスラム国 テロリストが国家をつくる時

イスラム国 テロリストが国家をつくる時

ロレッタ・ナポリオーニ/村井 章子

文藝春秋

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作品紹介、あらすじ

対テロファイナンス専門のエコノミストが放つまったく新しい角度からの「イスラム国」-。多頭型代理戦争の間隙をつき、領土をとり、いち早く経済的自立を達成した「イスラム国」は、テロリストがつくる史上初めての国家となるのか?

感想やレビュー

イスラム国の指導者バグダディや組織の性格、また、PLOやアルカイーダなどとの対比等、詳細に書かれており、深い理解を受けた。 私がイメージする狂暴だけのイスラム国は払拭し、カリフ制国家建設のため、経済的独立や地域内のインフラ整備・奪取した富の住民への分配など、今までの反政府組織とは性格的に違った面があり、住民または、欧州にいるムスリムからも高い支持をうけているところなど刮目した。 また、宗教的な原点回帰をみせつつ、ネットを駆使したプロパガンダなど近代的・現実的な組織に感嘆。 有志連合を出し抜く場面では、組織のクレバーさも兼ね備える面なども中東地域に存在するどの組織とも非なるものであることも理解できた。 私的には、この本を読む前に中東地域の歴史に触れておくと、より深い理解を享受できると感じた。

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