ひきなみ
千早 茜
KADOKAWA
作品紹介、あらすじ
小学校最後の年、瀬戸内の島で葉は真以に出会った。からかう男子から守ってくれたことを機に、真以に心を寄せ始める葉だったが、真以は何も告げないまま島に潜伏していた脱獄犯の男と姿を消してしまった。裏切られた痛みを抱えて東京に戻り大人になった葉は、上司からのハラスメントに身も心も限界を迎えていた。そんなとき、真以に似た人物をネットで見つけ、激しい動揺に襲われるー。会いたい。今すぐ会って、訊きたい。あの日一体なにがあったのかを。なにも言わずに、いなくなってしまったわけを。
感想やレビュー
純粋で美しい友情というものを、久々に小説で読んだ気がする。 真以という人の魅力が際立っている。 小説自体は明るい話ではないし、荒も目立つが、この作者はこの先もっと良いものを書くのではないかという予感に満ちている。 次作に期待。
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