伊坂幸太郎さんの本は物騒な内容なのに何故かほっこりするような物語が多くて、そこが好きです。 兜、殺し屋なのに、いいパパで、そして奥さんを気遣う（脅える？笑）良い旦那さんで、人間味があってとても好きです。 最初はなんとなくほっこり…で続いていたのが、最後どんどん面白くなっていき、何年越しかの伏線回収というか復讐を果たすところがたまらないです。 ただ、個人的には兜に生きていてほしかったです。 克と最後再会してほしかったなぁ！と思ってしまいました。 殺し屋シリーズの中ではマリアビートルが一番好きです。

とても面白くて続きが気になり、夜更かしして読んでしまいました。 短編と思っていたのですが、全部繋がっていて…1話でユキちゃんへの疑惑が出てきて、その後いたるところに「ユキちゃん」が出てくるので怪しんで読んでいたら実は…という。 最近「狂った母性」の話によく出会う気がして…。 自分への戒めなのかな、と勝手に感じていたりします。 変な家も読んでみたいと思いました。

桐野夏生さんの本が好きでよく読むのですが、短編集は初めてでした。 読みやすいのですが、最後の終わり方がここで終わる…？と感じ、登場人物のほんの一瞬を見ただけ、で終わり消化不良でした…。 個人的に短編集が苦手だからかもしれません。

朝井リョウさんは、今まで自分が言語化できなかったモヤモヤしたものとか気持ちを、文章にするのがうまいなぁ…と感じます。心に留めておきたい文章がたくさん出てきます。 自分の感情や気持ちときちんと向き合ってきた方なんだろうなぁと感じます。 私は昔の人間なのでYouTuberとか、今の時代の表現者になんだかモヤモヤしたものを感じていたのですが、それを言語化してもらい、やっと自分のモヤモヤの正体に気づいたと言うか。朝井リョウさんの作品を読むといつもそんな気持ちになります。