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名前探しの放課後(下)

名前探しの放課後(下)

辻村 深月

講談社

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作品紹介、あらすじ

坂崎あすなは、自殺してしまう「誰か」を依田いつかとともに探し続ける。ある日、あすなは自分の死亡記事を書き続ける河野という男子生徒に出会う。彼はクラスでいじめに遭っているらしい。見えない動機を抱える同級生。全員が容疑者だ。「俺がいた未来すごく暗かったんだ」二人はXデーを回避できるのか。

感想やレビュー

僕のメジャースプーン、10年くらい前に読んでいたので、人物はうろ覚えでしたが、先に読んでいてよかった!と心から思いました。読んでいなくてももちろん楽しめるのですが、読んでいると最後のほうはずっと鳥肌です。どんでんがえしというか…お話がひっくりかえるところが3回くらいあり、その伏線がいたるところにあり、読み返したくなります。 ページの残り数で、もしや何かしかけがあるのでは…?とは思いましたが、最後の展開には驚きでした。個人的には、未来から戻ってきた設定のがよかった気もしますが…いつかがあすなのこと最初から好きだったっていうのが信じられなくて。(ちゃんと理由も書いてあったけど) 最初あすなに話しかけた時点でもしかしたらこの子が自殺する子なのかな?と思いましたが違う展開になっていくことに疑問で…。でも、ああやっぱりなと思いました。 あすなはいつかに対して、スクールカーストが違うと引け目を感じている描写がいくつかあって、そこがやたらリアルでした。その割には物怖じせず、ずけずけ話していたようにも捉えられましたが…。そういう子なのかな…。 でも他の子は高校生らしくない子が多かったような…?男の子は特に…大人びているというか…男の友情がわからないけど本当にこんな感じなのかなー?っていう疑問を感じました。 あとは山梨県を舞台にしていると思うのですが、私も田舎に住んでいるので、イオンとか移住の捉え方がリアルだなぁと感じました。辻村美月さんの作品はゼロハチゼロナナが一番好きなのですが、そちらの作品でも東京にでた子と地方にずっといる子の価値観を描いていてそれも印象的でした。

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