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終電の神様

終電の神様

阿川大樹

実業之日本社

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作品紹介、あらすじ

父危篤の報せに病院へ急ぐ会社員、納期が迫ったITエンジニア、背後から痴漢の手が忍び寄る美人ーそれぞれの場所へ向かう人々を乗せた夜の満員電車が、事故で運転を見合わせる。この「運転停止」が彼らの人生にとって思いがけないターニングポイントになり、そして…あたたかな涙と希望が湧いてくる、感動のヒューマン・ミステリー。

感想やレビュー

会社員や、エンジニアや女装をする男性、それぞれの人を乗せた夜の満員電車が、事故によって運転を見合わせた。 電車が止まった瞬間は、途方もない不安に襲われるが、動き出したら一様に安堵して、駅に着いたら、またそれぞれの物語が始まる。そんな、色々な人の「人生の一部」を描いたヒューマン・ミステリー。 印象に残ったフレーズ 「倒れずに立っていれば必ずゴングがなる」 納期に追われたITエンジニアが、社長からの業務命令で得られた休日に訪れた、ボクシングジムでトレーナーに言われた言葉。 攻め込まれて危ない時も、自分の攻撃が何一つ上手くいかない時も、手立てがなくなればとりあえず立ってさえいればいい。何も成果は上げられなくても、人を動かせなくても、とにかく倒れないように立っていれば、必ず終わりはくる。この本中で、人身事故が多く出てきたから、「死んじゃいけないよ」というメッセージが込められていると感じた。

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