Bookstand
Bookstand
赤い月の香り

赤い月の香り

千早 茜

集英社

Amazonで詳細を見る

感想やレビュー

10/10読み終わり。面白いけど、切なーい。一香ちゃんは辞めていて、新しく満くんを雇う。けど、実はこの満くんは朔さんの幼少期に一緒にいた施設の子で、母親に虐待され母を刺していたことを記憶の奥に沈めている。けど朔さんが作った匂いで真実を思い出す。結ばれることはないけど朔さんも一香ちゃんもお互いを想っていて結ばれている。なんか切ないよー。

千早茜さんの文章はひんやりしていて、植物たちの温度や人物の感情の温度をそのまま伝えてくれる。一香が出てきて嬉しかった。朔さんとの距離はふたりだけのものだと思う。朝倉くんも抱えてるものがとても大きくてでも朔さんはちゃんと見抜いていて。茉莉花がきっとそばにいてくれるんだろうな。香水じゃなくて香り。香りそのものが記憶。

App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう