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エネルギーの地政学

エネルギーの地政学

小山堅

朝日新聞出版

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作品紹介、あらすじ

経済と生活の大動脈“エネルギー”世界はこの試練を乗り越えられるのか?ロシアによるウクライナ侵攻により、エネルギー市場は大混乱に陥り、「サハリン2」日本排除は電力逼迫を深刻化させる。世界中でエネルギーの供給や安全保障が危機にある今、自給率が低く外交上不利な日本はどう対応すればいいのか。エネルギーを巡る地政学リスクを読み解き、わが国がとるべき政策と外交を示す、刮目の書!

感想やレビュー

エネルギー地政学について、資源国・輸入国•発展途上国の絡み合い、更には現在進行中のロシアウクライナ問題を絡めて、まとめられていた。 主要の石油資源産油国は、アメリカ•ロシア•中東である。アメリカは一度石油資源が枯渇し、世界での立場が危うくなりかけたが、2000年代後半のシェール革命で、その地位を奪還した。ロシアは、国際エネルギー市場で重要なポジションをもうアメリカをはじめ、多くの反ロシア国から経済制裁を受けている。しかし欧州は地理的に近いこともあり、ロシアから多くの石油資源を輸入しているため、対ロシアの経済制裁が容易でなく、複雑な問題を抱えている。日本は、これまでロシアとはフリーアンモニアや水素のサプライチェーンの構築を目指していたが、戦争の影響で難しくなるだろう。 続いて、主要な資源消費国は、中国•アメリカ•インド•ロシア•日本である。近年中国が日本のLNGの保有量を抜き、世界一位に台頭してきたように、中国のエネルギー消費の追い上げが凄まじい。インドも人口ブーストで、エネルギー消費が増加している。どちらの国も,先進国の2050年カーボンニュートラル目標から10年遅れた2060年に目標を立てている。 日本はエネルギー市場において、板挟み的な位置にいる。これによって、動き方が難しくなっているが、産油国-アメリカ間に立ち、潤滑油のような役割が期待される

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