Bookstand
Bookstand
おもいでエマノン新装版

おもいでエマノン新装版

梶尾真治

徳間書店

Amazonで詳細を見る

作品紹介、あらすじ

大学生のぼくは、失恋の痛手を癒す感傷旅行と決めこんだ旅の帰り、フェリーに乗り込んだ。そこで出会ったのは、ナップザックを持ち、ジーンズに粗編みのセーターを着て、少しそばかすがあるが、瞳の大きな彫りの深い異国的な顔立ちの美少女。彼女はエマノンと名乗り、SF好きなぼくに「私は地球に生命が発生してから現在までのことを総て記憶しているのよ」と、驚くべき話を始めた…。

感想やレビュー

梶尾真治「思い出エマノン」読了。地球が誕生してから30億年の記憶を生まれ変わりながら継承していくエマノン。彼女に出会う人たちが紡いでいく連作短編集。鶴田謙二さんのイラストがエマノンの雰囲気に抜群に合っててとても魅力的。エマノンに出会う人たちは、SF好きの青年、超能力者たち、ニュースキャスターと様々。それぞれの短編のストーリーも面白くとても魅力的な作品なのだが、一点だけ難点が。文体が自分に合わない。なんだろう、とてもサクサクと読めて読みやすい文体なのになんか肌に合わないというか。エマノンは全く問題ないのだけど、エマノンに出会う人々のキャラクターの喋り方とか情景描写の仕方とかがなんかうーーんってなるんだよなあ。でもストーリーは面白いんだなあこれが。悩ましい。エマノンシリーズは5作品ぐらいあるから最後まで読みたいのだが。ゆっくり読んでいくか。今回の短編の中ではニュースキャスターの話が1番好きだったかな。

App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう