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旗師・冬狐堂三 緋友禅

旗師・冬狐堂三 緋友禅

北森鴻

徳間書店

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作品紹介、あらすじ

偶然立ち寄った画廊で、見事な緋色のタペストリーに惚れ込んだ骨董商の陶子。現金で百二十万円を支払い、全作品を引き取る約束をしたものの、いつまで経っても作品が届かない。アパートを訪ねると作家は死亡、作品は消えていた(表題作)。陶子の師匠にあたる男が自殺。その死を不審に思い、彼の足取りを追う(「陶鬼」)。古美術に関わる人間の底知れぬ執念と業の深さを描いた全四篇。

感想やレビュー

シリーズ3作目は短編です。 ちょっと主人公の周りの人が呆気なく死に過ぎじゃないかのかとも思いますが、どの短編にもハズレがなく、面白かったです。上質な文章も読んでいて心地が良いです。 短編だからといって、もっと長ければ良かったとか不自然な終わり方だとかも全然感じませんでしたし、なんならそれぞれに長編を読んだくらいの満足感と読みごたえもありました。

北森鴻「旗師 冬狐堂 緋友禅」読了。 前2作は長編だったか、今作は短編集。 陶鬼
「永久(とわ)笑み」の少女
緋友禅
奇縁円空 の四篇。 うん、蓮杖那智フィールドファイルシリーズもそうだけど、短編集の方が好きかもしれない。 4篇とも面白かった。 古美術とか贋作とかの話というと漫画のギャラリーフェイクを思い出す。ギャラリーフェイクも好きだったから、このシリーズが好きじゃ無いわけないよね。 四篇の中では奇縁円空が本の半分を占めるほどの長さがあるのだけど、タイトルは緋友禅の方なのね。まあ確かにカバーデザインを考えると緋友禅の方が映えるか。でも円空も面白かった。ああこの冬狐堂シリーズもあと一冊になってしまった。少し寂しいな。蓮杖那智シリーズの最後「邪馬台」とどっちを先に読むか悩む。贅沢な悩みだ。

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